愛があれば【ホークス】ⅱ (ページ16)

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ヒーローマニアくんページ16

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「グラントリノという方をご存じですか？」

『いいや、知らないかな
因みに個性は？』

「見た感じだと、足の裏から空気を出してジェット噴射的なことが出来るみたいです」

『ほー』

…ちょっと使いやすそう

『で、その人がどうかしたの？』

「ああ、いや、特に深い理由はないんですけど…」

気まずそうに目を逸らした

どうやら彼が望むような答えは聞けなかったらしい

「実はそのグラントリノさんのところへインターンに来てるんです

オールマイトの先生なんですけど、色々と謎で」

『なるほど』

大体話は読めた

オールマイトの先生に自身も教えを乞うた訳か

緑谷くんはヒーローオタクらしいから恐らく調べたんだろうけど、結局分からないから私に聞いたんだろう

「レプリカは色んな人を見た事があると思ったので聞いてみたんです」

私の個性は多数の人を見ることが求められる

彼は私の個性についてどこまで知っているのだろう

『ヒーローマニアくんは、私の個性のことどこまで知ってる？』

「えっ、と…見たものに姿を変えられる個性で、その人の個性が使えるんですよね」

『そうそう』

「個性使用時にゴーグルを必ず外すことから、無条件に見たものに変わってしまうのでは無いかという噂があるけどその場にいないヒーローにも変わることが出来ることから詳細は不明で」

『うんうん』

永遠に続くのでは無いかと思うほどによく回る舌

ブツブツと未だに話し続ける彼の口からは考察のようなものも混じっている

「…ｱｯすみません、つい…！」

『ふふっ本当にヒーロー好きなんだね』

また顔を赤くする彼に、聞いてみた

『私の個性知りたいんでしょう？』

「えっ！教えてくれるんですか！？」

『私だけ緑谷くんの秘密知ってるのも平等じゃないしね』

まあ、私も別に秘密にしてる訳じゃないんだけど

と呟いて小さく笑った