出会い ページ8
福富視点
11年前の夏
俺はAと出会った。
その時俺はロードをするのが嫌いだった。
親が有名なロードレーサーで周りからの圧力もすごかった。勝たなければならない。勝たなければ家族の顔に泥を塗ることになると。
だから俺は必死で練習した
その頃には大会にも優勝したりして。うれしかった。
だが、それでもロードは好きになれなかった。そんな空間をフラフラしていた俺の前に現れたのがAだった。
あいつと初めてJr.の大会で戦った。
最初は女だし勝てるだろうと見越していたが結果は惨敗だった。
タイムは向こうの方が18秒も速かった。
今まで負け無しだった俺がアッサリとしかも18秒も差をつけられて。
両親は負けた事は笑って許してくれた。『あの子はプロの子だ。お前より先に練習してるからな。大丈夫だ。すぐに勝てるようになる』そう言って。
アイツもプロのロードレーサーのサラブレッドだった。
俺は悩んだ。俺と同じようなプレッシャーを抱えているはずだ。なのに何故あんなに楽しそうに走るのかと。
それから俺は猛特訓をして、何度もAに勝負を申し込んだ。
しかし、一回も勝てなかった。
必死に練習してどれだけ頑張っても追いつけない。
ある時、俺はAにどうしてロードを走るのかと聞いた。
するとアイツから帰ってきた言葉は
『世界にいく。』
だった。
たったこの短い言葉だったが本当に目指す勢いで吐かれた言葉だった。
俺はこの言葉を聞いて感銘を受けた。
俺は周りからのプレッシャーに押しつぶされそうになっていた。
アイツはそれを物ともせずそれ以上のものを目指していた。
俺はアイツにプレッシャーがあると告白した。
両親からの期待。周りからの期待。
福富という名の重圧。
するとアイツはそれを鼻で笑った。
『バカじゃないの?親の為に寿一くんはロードやってるの?私は違うよ?
私は自分の為に。自分が好きで頑張れるから走ってるのよ。』
続けてこう言われた。
『寿一くん、本当はロード好きでしょ?』
俺はびっくりした。何故こんなこと言うのか。と。
『だって寿一くん、親の為とかだったらあんなに楽しそうに走らないと思うよ?自分では気付いて無いのかもしれないけど、走ってる時凄く”笑っている”よ?』
思わず俺はその時、自分の顔に手を当てた。
”俺が笑っている?”
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すみません!
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ゆめや(プロフ) - みゆさん» ありがとうございます。これからもボチボチ更新出来たらしていくと思いますのでよろしくおねがいします! (2014年12月24日 14時) (レス) id: 8102019ebc (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - ずっと待ってます!応援してるので頑張って下さい!! (2014年8月20日 1時) (レス) id: 8f55315e9b (このIDを非表示/違反報告)
獅羇(プロフ) - ゆめやさん» わかってるようでよかったヽ(;▽;) (2014年7月31日 23時) (レス) id: 3f52f24566 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめや(プロフ) - 獅羇さん» ありがとう。無理せずゆっくり自分のペースで頑張ります! (2014年7月31日 20時) (レス) id: d2d051f709 (このIDを非表示/違反報告)
獅羇(プロフ) - ゆめやさん» いや、うん…前を向くのは大切だけど、無理はダメだよ、自分を追い込まないでね (2014年7月31日 19時) (レス) id: 3f52f24566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめや | 作成日時:2014年7月14日 15時