第十二話ｰ主人公過去ｰ ページ13
私は昔から兄と比べられていた
勉強、容姿、愛嬌、友達の多さ、全て比べられながら生きてきた
常に天秤に乗っけられ、そして貶された
常に屈辱と悔しさを感じながら今まで生きてきた
嫌味かのように、同じ習い事をさせられていて
何かあったら兄を褒め、私には1つも言葉をかけてくれなかった
そして兄も悪かった
私と兄は武道の習い事をしていた
親に、強い人間になりなさいと言われ剣道をしていた
親からは相変わらず卑下の言葉が飛んだが、それでも途中までは普通にやっていて、ある程度の友達もできてそれなりに楽しく過ごせていたのに
ある日を境に地獄を見ることになった
兄が反抗期に入り、みんなにいい顔見せているストレスを私で発散させていた
わざと私と組むように先生に言って無理やりやらされ、みんなの見えない角度から、防具じゃない部分を集中的に叩かれた
痛くて、歯を食いしばりながら我慢した
力も強くて、加減をしてくれない
私は痛みに耐えるので必死で反撃することが出来なかった
体格差もあり、力で抑え込まれ、暴力に支配されている感覚がとても怖かった
そして思い切り突き飛ばされ、後ろから無抵抗で倒れていく様を皆に見せつけられて私は笑われた
それだけでも私の心を抉るには十分すぎた
そして仕舞いにはみんなの前で
「こいつ、まじ剣道の才能なくてさー」
「○○ちゃんはすごく打つ時綺麗だよね、俺の妹も見習って欲しいわ」
なんて、皆に言いふらして笑っていた
体も心も攻撃されて私は我慢できずに親に伝えた
が、もちろん親も私の言い訳なんて聞いてくれなかった
こんな日々が暫く続くようになった
私はどんどん精神的に追い詰められていき、次第に気持ちが病むようになった
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作者名：(´・ω・｀) | 作成日時：2022年9月6日 17時
