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中也が頭領室でガッツポーズをし喜んでいる中、雲行きは怪しくなっていくばかりだった。



これは雨決定だな、と小さく溜息を付いたAは見慣れた大型スーパーに入っていった。



丁度昼の値引きシールが貼られている途中なのを確認すると、先に日用品を見に行こう、と店の奥に進んでいった。





こんな、何処にでもいるありふれた女性が、マフィア幹部の妻だなんて、誰が想像できただろう。




中也のおかげで危険とは無縁な生活をしてきたから、彼が家に帰ってきた時血の匂いがすると酷く焦ってしまう。




「 うーん、今日はティッシュが高い… 」




それでも1日寝て起きればAはただの主婦だ。



スーパーの値引きシールは確認済み、そう云えば洗剤が切れていたな、なんて無邪気に笑った。





「 洗剤… は… っと、どれだっけ。 」





某洗濯用洗剤を手に取ったAは少し値引きしているのを確認すると嬉しそうに微笑んだ。



この浮いたお金で今日はデザートでも作ろうかな、なんて。





「 そうと決まればデザートの材料も買わなきゃ。 」






パタパタとスーパーの中を行ったり来たり。




無邪気に歩き回る低身長の彼女は何処かお使いに来た少女のよう。





牛乳コーナーでどれにしようか、と悩んでいるAは之をとったり、其方をとったり。




真逆牛乳コーナーでこんなに時間を潰すとは。




散歩に行く時間が無い、と焦り出す彼女はヤケクソで近くにあったものを取ろうとした。






_ 「 こっちの方が私は好きだよ、お嬢さん。 」






そんな彼女に助け舟をだしたのは店員ではなく、彼女も良く知る人。






「 あ、お久しぶりです。



太宰さん。 」








太宰 「 やぁ、久しぶりだね。 Aさん。 」







包帯を巻いた腕でひらりと手を振った彼は、以前心中をAに懇願しに来た夫の元相棒である。

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まりな - 面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年1月27日 11時) (レス) id: 432d65a945 (このIDを非表示/違反報告)
炭酸水素なとりうむ(プロフ) - 凄く続きが気になります!!更新ファイトです! (2017年12月24日 2時) (レス) id: aeb5ce3320 (このIDを非表示/違反報告)
毛糸 - 第一次反抗期戦争の方からきました!! とても面白かったです!!これからも更新頑張ってください!( ´∀`) (2017年12月9日 19時) (レス) id: 1ec397df0c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カスミ | 作成日時:2017年12月7日 19時

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