揃った仲間 ページ44
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その時だった。
深「だーかーらっ、なんでお前はそんなに走るの遅せえんだよっ!?」
佐「知らねえよ! 阿部ちゃんっ、手え引っ張ってぇぇぇぇ」
阿「無理っ!自分のことは自分でやれ!」
ああ、なんかとても安心する声が聞こえた。
彼らが来たからと言ってこの状況が変わるかなんて分からないけど、それでも安心できた。
それは二人もなのか、ひーくんはさっきまで押されていたのに元気を取り戻して急に張り切り始める。
棒を横に向けて、二人のゾンビの胸辺りに上手く押し当てグンッと押して転ばせば、その先の視界が広がり、そこに三人の姿がハッキリと見えた。
「みんなっ!!」
佐「あ! Aーー!! 大丈夫かあ!?」
深「だから叫ぶな馬鹿!!」
阿「もうほんとやだ」
大きく手を振るさっくんにふっかさんがバシッとツッコミを入れ、もう一人の男性が頭を抱えながら走ってくる。
なんか向こうも大変そうだ。
ラ「阿部ちゃんっ、ドア開かないの!鍵がないっ」
阿「先生だっての! 大丈夫、さっき鍵手に入れてきた!!」
深「照っ、大丈夫か!?」
岩「なんとかね。早く休みてえわ」
勢いよく走ってきた阿部ちゃんという人がラウールくんに鍵を投げた。
それをしっかり両手で受け取ると、小さな鍵穴にガチャガチャと押し入れようとしてる。
そしてひーくんはふっかさんと背中を合わせてゾンビと戦う体勢を取って、さっくんはその二人の隣を通り過ぎ私たちを守るようにして立ってくれた。
「大丈夫、みんなが居るから、落ち着いて」
ラ「う、うん」
佐「うりゃっ!! うを、きもっ!」
「きゃああ! 頭こっちに向けないでよおおお!?」
勢いよくサバイバルナイフとかいうやつで、襲ってきたゾンビの首をスパッと斬れば、ゴロゴロとこちらにその頭が転がってきて、気持ち悪さに足でシッシッとしてしまった。
ごめんねっ、元人間さん。
佐「うひゃー、これ斬れ味最高ピーマン! ひっかるぅ、ふっか! これヤバいぞ!!」
何故嬉しそうなんだ。なぜ。
ラ「あ、開いた!! みんな中に入って!!」
ガラガラ…と中へ飛び込み、戦ってたみんなも走り込んできて、最後のひーくんとさっくんがガシャンとドアを閉じた。
ドン、ドンとドアにゾンビがぶつかる音にビクビクしつつも頑丈な物置の中ならとりあえず一安心なのかな?とホッと息をついた。
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ゆきんこ(プロフ) - あやかぽん。さん» あやかぽん。様、年末調整に笑ってしまいました(笑)こちらも読んでくださりありがとうございます!私もバイオからゾンビにハマり、今はウォーキングデッドですね(笑)のんびり更新ですがよろしくお願いします! (2020年12月24日 10時) (レス) id: 34cce0942e (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - 読んでなかった!と思い慌てて読み始めました。(年末調整)個人的にバイオシリーズのファンなので楽しいです!!!2も楽しみです(*^^*) (2020年12月22日 23時) (レス) id: b8552d059d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 咲羅さん» コメント有難うございます!佐久間くんとの関係…これからどうなっていくのか見守ってやってください(^^)更新は早い時と、書けない時とありますが必ず完結はさせますので追いかけて下さると嬉しいです! (2020年11月19日 16時) (レス) id: 0a7632b1c0 (このIDを非表示/違反報告)
咲羅(プロフ) - 主人公の女の子と佐久間くんの関係が気になります!!!更新頑張ってください!待ってます (2020年11月19日 0時) (レス) id: 357b453442 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆきんこ☆(プロフ) - りささん» ありがとうございます!なかなか難しいお話に手を出してしまったもので更新頻度少ないですが、楽しんでもらえるように頑張って書きます!!体の気遣いありがとうございます!りさ様もお気をつけくださいね。 (2020年9月27日 13時) (レス) id: 96fafe184c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年5月24日 17時