〜彼の本当の優しさ〜＊楓＊ ページ32
＊
野坂が再び眠りについて5時間後。現在の時刻は午前1:00。
夜中である。Aは夜通し看病し続けており
一睡もしないで睡魔との戦いをしていた。
でもウトウトしてしまい、眠りかけることは何度かあった。
だが時々聞こえる野坂の苦しそうな吐息が耳に入ると
すぐに目を覚まして、野坂の頭を撫でてあげていた。
「A、A......どこ...」
『(悠馬...こんなに心配してくれてたんだ...夢に出てくるほどに...)』
夢の中でもAを探しているらしく
苦しそうな声はだんだん荒くなっていき
終いには涙が出てきて「ごめ......どこ...」と言葉がきちんと
言えないくらいになっていた。
『悠馬、ホントごめんね...』
謝っても謝っても、謝った気がせずに
ひたすら謝り続けるA。気がつくと野坂の頬には
どちらのものか分からない涙で大量の水溜まりができていた。
涙を拭くためにティッシュを一枚取り
野坂の頬にそっと当てる。ティッシュ越しでも分かる
野坂の冷たい皮膚の温度。
いつも冷たいのだが、今日はいつもより冷たくて
艶のあるプルンとした肌は艶を失って真っ青になっていた。
まるで、熟す前に収穫した果物のように青かったのだ。
『悠馬、寒いの...？』
肌や唇は真っ青。カタカタと震えている体。
色を失い、血の通っていない肌。完全に寒がっている。
とは言っても、毛布をかけすぎたら重たくて
逆に苦しいのではないか、とどうすればいいのか分からなくなるA。
ふと思い付いた案を実行しようとするが、野坂を何度も一瞥するだけで
中々実行しようとしない。
『(...悠馬のためだから躊躇っちゃいけない！！)』
意を決して、Aは野坂のベッドに入り
野坂の体をギュッと抱き締めた。
『(私に風邪が移ってもいい。だから悠馬、元気になって...)』
暖めるために直接人間の体温を伝えたらいいのでは、と考えたAは
野坂をギュッと抱き締めたまま、朝まで腕を離すことはなかった。
＊
「...んっ......」
朝になって野坂は目を覚ます。とは言っても目を開けるより先に
声をもらしたわけだが。何故か感じる重みが気になり
野坂はそっと目を開けた。すると目の前にはAが。
重みの正体は腕。目の前にはA。
「(なんでAが...？)」
起きたばかりで昨日の記憶が曖昧らしく
野坂はしばらくの間、ベッドでAに抱き締められたまま
頬を赤く染めていた。
〜気遣いと心配〜＊ゆくる＊→←〜混ざり合う気持ち〜＊ゆくる＊
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神月 - ゆくるさん» 愛知………愛知もいいと思いますよ! (2019年3月15日 7時) (
レス) id: 941209d91a (このIDを非表示/違反報告)
ゆくる(プロフ) - 神月さん» 愛知です！この先の市とかは流石に言えないですが、東京いいなー！です。でんでんはすごいですからねー！ (2019年3月15日 4時) (レス) id: 65c6a6a18f (このIDを非表示/違反報告)
神月 - ん、……東京じゃないんですか?てっきり東京に住んでるのかと思ってました……あ、あと 小説見ました！！やっぱり面白いです (2019年3月11日 16時) (レス) id: 941209d91a (このIDを非表示/違反報告)
ゆくる(プロフ) - 神月さん» ははは（笑）東京に行ってなりたいなーとおもってます！ (2019年3月11日 16時) (レス) id: 65c6a6a18f (このIDを非表示/違反報告)
神月 - ゆくるさん» パティシエ！なるほど……もし、夢がかなったら食べに行きます! (2019年3月10日 9時) (レス) id: 941209d91a (このIDを非表示/違反報告)
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