学校14 ページ22
急いで梨央の下に行くと、
何故か梨央はニヤニヤして私を見てて…
杏 ｢ ごめんお待たせっ。
……梨央、なんでニヤニヤしてるの？｣
梨 ｢ おかえり杏優来っ。
…えっ？…あぁ。
杏優来ってモテるなぁって思って見てたのっ。｣
杏 ｢ はぁ？どうしたの???梨央…｣
モテたことなんて一度もないし…
それに、私がモテてこなかったのは梨央がいちばん知ってるはず。
…なんてったって、
梨央とは小学生からの付き合いなんだから。
梨 ｢ お兄さんと杏優来、
とってもお似合いだったよ♪
…こんな所を周作くんが見たら……ふふっ。｣
杏 ｢ なんかよく分からないけど…
その勝手に妄想するのやめたら…？｣
梨 ｢ なんでこうも杏優来は鈍感なのかなぁ…
あーむず痒いっっっ。｣
杏 ｢ さっきから梨央の言ってる事が掴めないんだけど……｣
まるで哲也さんみたいに掴めない……
梨 ｢ まぁいいわ。のちのち気づくはずだしっ。
…それよりなんて言われたの？｣
杏 ｢ それがね………
弟の春樹のお迎えに行ってほしいって…｣
梨 ｢ えっ！…弟くんって……
子供じゃないんでしょ？｣
杏 ｢ うん…中学生……｣
梨 ｢ じゃあお迎えなんていらないでしょ!!｣
杏 ｢ 私もそう思うんだけど…
今日だけって言うし、頼まれごとだしね…｣
梨 ｢ 頼まれごとって言ったって、
杏優来が嫌なら断ったっていいんだよ？｣
杏 ｢ 分かってるけどさ…(苦笑)｣
梨 ｢ いくらイケメンだからって、
嫌なら嫌って言わないとっっっ。
…それと杏優来は優しすぎるんだよ…｣
杏 ｢ 嫌ではないけど……
まぁ、とりあえず行かないと。｣
本音を言えば、
嫌じゃないって言ったら嘘になるけど……
行くって言った以上は、
その責任くらい負わなくちゃね…(苦笑)
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作者名：優菜 | 作成日時：2018年4月22日 20時
