106話ー轟sideー ページ34
試合後、俺は通路を歩いていた。
緑谷と戦ってる時、親父を忘れて使った左側。
これで良かったのか？
色々考えながら歩いていると、誰かとぶつかりそうになった。
『わ、ごめんなさ…』
相手は謝りながら俺の顔を見て驚いていた。
『！轟くん！』
轟「嵐水…。」
まさかこんなところで誰かに、しかも嵐水に会うと思っていなくて俺も驚いた。
そんな俺に試合お疲れ様！と声をかけてきた。
それに相づちを打ちながら、考えた。
ランドストームと戦った時に見てて分かったが、コイツも俺と同じように、父親に苦しめられてきた。
俺はアイツと同じ力を使わずにアイツを完全否定しようとしていた。
でも嵐水は？
父親と同じ個性しか戦闘に使えないコイツは、どう思いながら戦ってるんだ…？
『…さっきの試合で何かあった？』
ずっと黙っていた俺に嵐水が心配そうに声をかけてきた。
…何かあった？ってことは、試合見てなかったのか？
聞けば、見れなかったらしい。
そんな嵐水に俺は左側を使ったことを話した。
それから、父親の個性をどう思っているかを聞いた。
詳しくは言わなかったが、同じような境遇であることは伝えた。
同じような境遇とは言っても俺の場合、俺が母さんを苦しめてるようなもんだけどな…。
そう思った時、嵐水が肩に手を置いた。
『轟くん、大丈夫だよ。』
そう言われて驚いた。
まるで俺の気持ちを見抜いたように言われて…。
嵐水は驚く俺から手を離すと、質問に答えてくれた。
そして最後に嵐水は
『これは、大切な
と言った。
轟「！自分の…。」
緑谷にも同じことを言われた。
自分の
そう思ってると、嵐水がそれじゃあ、と歩き出そうとした。
思わず腕をつかむと驚いた顔をしてこっちを見た。
慌てて手を離して、少し考えてみることを伝えて礼を言った。
そしたら嵐水は笑顔で返事をしてきた。
その笑顔に、気づけば俺はコイツの名前を呼んでいた。
…俺は今、何を言おうとした？
思わず口に出しそうになった言葉を飲み込んで、首をかしげる嵐水に、頑張れと一言言って歩き出した。
そんな俺に嵐水はとくに追求はせず、頑張るね！とかえしてきた。
俺はうなずいてみせ、また歩き出した。
この気持ちを思わず言いそうになったことに動揺しながら。
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ノワール(プロフ) - クローバーさん、ありがとうございます！更新遅くてすみません(^_^;) 頑張ります！！！！ (2017年11月7日 1時) (
レス) id: 168bac5bc7 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - めっちゃ面白いです!!更新頑張って下さい!!!!!!! (2017年11月6日 20時) (レス) id: 753a7bb22b (このIDを非表示/違反報告)
ノワール(プロフ) - 庵さん、ありがとうございます！はい、頑張ります！(*^ω^*) (2017年10月9日 13時) (レス) id: 168bac5bc7 (このIDを非表示/違反報告)
ノワール(プロフ) - 雪うさぎさん、ご指摘ありがとうございます！そしてご迷惑おかけしてしまいすみませんでした(´；ω；`)いつも応援ありがとうございます(*^ω^*)はい、頑張ります！！ (2017年10月7日 4時) (レス) id: 168bac5bc7 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 一から見たヨ。この作品気に入ったカラ、更新頑張ってヨネ。 (2017年10月7日 4時) (レス) id: 781a67beb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノワール | 作成日時：2017年10月6日 12時
