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ー花嫁と師匠ー ページ16
「……..私、藤田さんは常識人だと思ってました」
「何か違うか？」
「何が違うっていいますかなんで男？性別を変えるのは今更難しいと思いますけど」
藤田さん、もしやお疲れなのではないだろうか
「違う、俺が言いたいのは男として振舞え、ということだ」
「………あー」
「理解したか」
なるほど、つまり男として振舞えばバレないんじゃってことか
「はい、でも本当に隠せるものでしょうか？」
「わからんが、何もしないよりはマシだろう。それに、体術を教えるにしては男装の方がいいだろう」
「え？」
「刀は教えられんが、その物の怪から身を守る術くらいならいいだろう」
「ふ、藤田さん」
なんていい人なんだ
最初は強面な人だとか思っていたけど、私を引き取ってくれるだけでなく
私の話を信じて体術まで教えてくれるなんて
「こうなった以上、俺はお前を女子としては扱わんぞ。いいのか？」
「はい！よろしくお願いします」
こうして藤田さんは私の保護者、兼師匠になったのだ
「では、朝餉の後から始めるぞ」
「はい！でもお仕事はどうされたんですか？」
「今日はない」
「そうだったんですね」
「…….朝餉を終えたら、まずは口調と声からだな」
「あ、わかりました……」
道のりは長いかもしれない
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作者名：Yukki | 作成日時：2015年2月15日 22時
