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それから夜ご飯を作ろうにも食材がなかったので2人でスーパーまで行くことにした。
「てか今更だけど辰哉結構顔腫れてるけどどうするの？」
「マスクして行く」
「ええ〜辰哉の顔に合うサイズのマスクあったかなぁ…」
「誰が顔でかいだよっ！」
「言ってないよw」
私のマスクじゃ少し小さそうだったのでこの前駅で配ってた個包装のマスクを引っ張り出してきた。
私にはみるからに大きすぎてつけれなかったやつだ。
ちなみに辰哉にも大きかったけど私のよりはマシだということでそれをつけて行かせた。
「あ〜全身が痛い。歩きたくない」
「じゃあチャリ2ケツするか」
「それ病院の時も言ってなかった？嫌よ？捕まるし」
「え〜いいじゃん。憧れてたんだよ」
「それで捕まったらダメでしょうが」
何とか納得させて歩いていくことにした。まあ徒歩5分くらいだし…。
「今日何食べたい？」
「Aちゃん」
「はいはい。分かった分かった。カレーね」
「ねえごめんって。麻婆豆腐食べたい」
「はいはい」
野菜とか肉とか色々買って他に何か買い忘れたものはないかとカゴを見る。
カゴには無意識のうちに入れたのか野菜ジュースが入っていた。
毎回買ってたもんな。でももう買わなくていい。
ドリンクコーナーで野菜ジュースを棚に戻す。
「Aちゃんお酒お酒！」
「え〜また？」
「お願い！」
「じゃあ2本だけね〜」
よっしゃ〜とか言いながらお酒を選ぶ辰哉。
なんかお菓子を選ぶ3歳児みたいだな〜と思ったけど酒ねだってきて買ってもらえたかと思ったら真昼間から酒飲んでしかもキスで酒飲ませてくる3歳児とか嫌だな。と冷静に思った。
「これがいい！」
「はい入れてください。行きますよ」
「おう〜」
ご機嫌な辰哉を連れてレジまで行く。
少しだけ夫婦みたいだなとか思ってみたりした。
荷物は私も持つと言ったのに、
『女の子には持たせない！』
と全て辰哉が持ってくれて、私は手ぶらで、辰哉はエコバッグを肩にかけて歩いて、手を繋いで歩いた。
「なんか、本当に付き合ってるんだね」
「今更〜？あんなにキスとかしといて？」
「ばっ、そんなことこんなとこで言うもんじゃない」
空いてるの方の手で辰哉の方を軽く叩いて笑って。
2人でゆっくりと帰った。
途中、見覚えのある人がいたけど何も見なかったことにして2人の世界を楽しんでいた。
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作者名：雪野真哉 | 作成日時：2024年3月15日 22時
