38 ページ40
なんて呑気に考えていたら目黒くんの席にどかっと座る推し様。
目黒くんなんてそこ俺の席…ってオロオロしてるし。
「推し様…隣に座ってくださるのは今すぐにでも爆発しそうなくらい嬉しいんですけどそこ目黒くんの席です…」
「ん？なんかダメなの？目黒ぉ〜いいよなぁ〜？」
「…ハイ」
「ほらいいってよ」
推し様、それはほとんど脅しです…
でも！ちょっとヤンキーみたいな口調で後輩脅してる推し様も世界一、いや宇宙一…銀河1！愛してます！なんなら私も脅されたい！()
「んでA」
「はいなんでしょう推し様！あ、ビール注ぎますよ〜」
「あ、ありがとう。…うまいなお前」
「でしょでしょ？国王のお店では注がれた状態で出てくるからなかなか披露する機会なくって！」
「そうか…まあすげえじゃん」
「褒められたあああ！！！今日はすげえじゃん記念日だ！」
「何回記念日作るんだよ」
「えぶりでい、えぶりたいむ記念日！全てが記念日の対象でございます！あ、ツーショ撮れたからツーショ記念日も！あとお肌触らせていただいたのでほっぺた記念日も！」
「んだよそれ」
ふはは、と笑ってビールを飲む推し様。
隣の席がもう神々しすぎる…眩しすぎて横向けないのですが…
私もビールを飲もうとすると隣から手首を握られた。
「お前もう今日は飲むの禁止」
「なんででしょうか！人様の金で食う飯、飲む酒ほど美味しいものはないんですっ…深澤先輩が全部奢ってくれるんですっ…」
「奢るなんて言ってないよAちゃ〜ん」
「いやそう言うことじゃなくてな」
ごにょごにょと何か呟いてる推し様だけど私には聞こえなくて耳を近づけると頭を軽く叩かれた。
「痛っ！え！何するんですかぁ！？」
「お前なあ！急に頭近づけてくるとかバカか！ぶつかるだろ！」
「なんでですか！だって聞こえなかったんだもん！」
「だもんじゃねえよ！可愛く言ってもバカだバカ！」
「可愛いのは推し様大天使様渡辺様だよっ！！！」
2人で言い合いしてたら深澤先輩が間に入って止めてくれた。
俺の仕事を増やすなよと少し拗ねながら推し様を引っ張って部長の近くに戻って行った。
推し様は少し抵抗して私の方に来ようとしてたけど普通に引っ張られて行ってしまった。
引っ張られてる時の顔可愛すぎて罪…まじ有罪…いや、推し様の存在によって無罪！
「ぷはぁっ！うまぁ」
「あなたさっき飲むなって言われてなかった？」
佐藤くんが何か言ってるけど知らない知らない聞こえない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 538人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪野真哉 | 作成日時：2024年3月15日 11時
