もちろん同担NGで【青】 (ページ25)

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部署に帰ると

ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀタンッ！！！とかエンターキーだけ強く押しまくってる渡辺先輩が私と深澤先輩を少し睨んだ。
睨んでる時のお口がバブいんだけど本人は自覚がないのだろうか。いや、ないのがいいんだ。素晴らしい。可愛い天才大優勝。

「あらら…なべお怒りだね」
「え、」
「ははっ大丈夫だよ〜心配しなくてもそのうち治るって。んじゃあ仕事頑張って〜」

ヒラヒラと手を振って自分の席に戻って行く深澤先輩。
私もそのまま席に戻って作業を始めた。

「あの…Aさん…」
「はい」
「渡辺さん、Aさんが深澤さんと出て行った後からあんな感じなんですけどなんかあるんですか？あのお二人と」
「え、なんもないですよ。強いて言うなら私が渡辺先輩のTOやってるくらいですかね」
「は、はあ…」

隣のデスクの男の子にそう話しかけられたけどこちらとしては本当に何か悪いことをしているという自覚がないのだ。なにかやばいことをしでかしているのなら教えて欲しいんだけど…

にしても昨日といい今日といいなんか独占欲強くないですか？うちの推し！
束縛はするのもされるのも大嫌い、嫉妬なんてもってのほか！みたいなタイプだと思ってたから新鮮！
そしてそんなとこも愛おしい！
TOが誰かに推し変するのが嫌なんだよね、うんうん大丈夫、私は何があってもこの身を先輩に捧げるって決めてるんだから！
誰かに推し変とか推し活しながら誰かと付き合うとかは絶対ないですよ！

…あ。

「そっか」

康二もちゃんと断ってこれまで通り同期として関わっていけば問題ないじゃないか！
なあんだ簡単じゃん！

なんか安心してそのまま仕事に打ち込んだ。
推し様は何故か今日は何も話しかけてきてくれなかった。