もちろん同担NGで【青】 (ページ1)

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推し。

それは私たちの乾ききった暗黒の生活に潤いを与えてくれる一筋の光。

人生に楽しみを、豊かさを、充実さをもたらしてくれる存在。心の安定剤。酸素。なくてはならないものである。

言うならば『推しが息をしていることがヲタクの幸せ』なのである。

そんな私、AAの推しは。

「やだ私の推し様最強すぎん…？」
「Aそれしか言わないね」
「だってあんた…あの顔面を見なさいよ。天才的すぎるんよ」
「はいはいそうね」
「いや同意しないでくれる？かっこいいっていっていいのは私だけなんよ」
「めんどくさっ」

同じ会社、違う部署、5つ年上のアラサー上司様！
スタイル抜群、顔面最強、誰に対してもクールな対応をし、声は耳を妊娠させ(？)、時々しか見られない笑顔は天地をひっくり返す。
それはそれはもう彼中心に世界が回っているといっても過言ではないくらい素敵な人なのだ。

まあこの良さを誰かにわかってもらおうとか思ってるわけじゃない。
なんせ私は『同担拒否』である。同担がいようものなら私はその人を目で威嚇するだろう。
生憎同じ会社にそんな人がいると聞いたことはない。
みんなクールな対応が怖いと感じているようだ。バカだなあそこがいいってのに。

まあこの話を友達にしたところでやばいやつという認識で終わってしまったのだが。

そんな私は今年の春から部署異動になった。

しかも…

「〜っ！！！！！！」

「…教育担当の渡辺です」

渡辺先輩と同じ部署に。