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バイク【黄】 ページ4

「後ろ乗ってみない?」




大学生になってから知り合って仲良くしている照と宅飲みをしていたら突如そう言われた。




「え、バイク?」
「そう、バイク」
「え、乗れるの?」
「免許持ってるもん」
「すごぉ!乗りたい!海連れてって!海!」




そういえば待ってましたと言わんばかりに私の手を掴んで玄関へ向かう。
靴箱の上に置いてあるヘルメットを取り、私に手渡してきた。




「大丈夫。まだこれ誰も被ってないから」
「別に気にしないけどありがとう」
「じゃ行こう」




バイクの後ろに跨ろうとしたけど体が硬く、なかなか足が上がらなくて苦戦していると照が私の脇の下に手を入れてヒョイっとバイクに跨らせてくれた。



「ありがと…」
「軽いね。ご飯食べてる?」
「さっきも食べてたじゃん」
「じゃあ筋肉つけよう。一緒に筋トレしよ」
「照に言われるとなんか怖い」




ちゃんと捕まっといてよ、と告げるとバイクを走らせ始めた照。
私は、初めてバイクに乗って興奮していたのもありテンションマックスだった。
ずっとわ〜とか、お〜とか、ち◯かわみたいな反応してた。




海についてバイクが止まったのでなんとかバイクから降りようと格闘してみるもやっぱり降りれなかった。





「照〜降ろして〜」
「はいはい」




また抱っこで降ろしてもらって、ヘルメットを外すと照が私の髪の毛を撫でた。
ボサボサだったかな、と私も自分で手櫛を通してみる。
照はそんな私をじっと見つめてふっ、と笑った。




「お前可愛いな」




そう言ってキスした照は目がなくなるくらいの満面の笑みで海行こ、と無邪気に言った。

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作者名:雪野真哉 | 作成日時:2024年3月26日 0時

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