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「ん？あっちの世界から見ててAちゃんと一緒にいたいなって思ったから結婚したいな〜って」
「軽いな」
「あとね、俺が守ってあげなきゃいけないな、って思ったの」
「なんで？」
「Aちゃんが泣かないから」
泣かないのに守らなければ、とはどういうことだ。自分は守ってもらわなくても自分で生きていけるというのに。
「私は結婚とかしなくても一人で生きられるよ」
「自分では気づいてないかもしれないけどさ、多分結構我慢してるんだよAちゃん。別れた時に泣かなかったのも悲しくないんじゃなくて気持ちに気づかないふりをしてるの。違う？」
「それ…は…」
図星である。りこだって気づかなかったことをなぜこの人は気づいたのか。うまく隠せてると思ったのに。
「ほらね？俺だったらそうやって我慢させないし幸せにしてあげれるな〜って思ったから結婚しようって言ったの」
「そっか、ありがとう」
「で、式はいつにする？」
「…しないよ？」
「え？」
「…え？」
私のことを理解してくれたのは嬉しいが結婚はしない。できない。
だって私は———
「だって私、あくまで誰かの物語の脇役であってヒロインじゃないから。だから結婚はしないよ」
ヒロインはいつだってりこみたいに可愛くて明るくて素直な守りたくなる女の子。私のような女はお呼びでない。
「…そういうことだから」
「じゃあさ、俺がAをヒロインにしてみせるよ」
「え、だから」
「俺の隣で笑ってるヒロインはAがいい」
「…クッサイセリフ」
「うるせー」
少女漫画でもなかなか聞かない言葉をサラッと口にした彼はやはり天性のヒーローだ。隣に立つのさえ周りのヒロインたちに申し訳なくなる。
「じゃあこれからおせわになりまーす」
「え、待ってどういうこと」
「お家。住ませてね」
「はぁっ！？」
少女漫画でしかみないこの展開に、急に自分が少女漫画の世界に迷い込んだような気がした。
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雪野真哉(プロフ) - ずっきーにさん» 初めまして〜！ちょっと他の方とは違った話で楽しんでいただきたいと思ってるのでそう言っていただけて嬉しいです♡ (3月9日 15時) (
レス) id: 783aafc6fa (このIDを非表示/違反報告)
ずっきーに(プロフ) - はじめまして！漫画から出てくるという他にない設定で面白いです！引き続き更新楽しみにしてますー！ (3月9日 14時) (レス) id: 386b7f6774 (このIDを非表示/違反報告)
雪野真哉(プロフ) - あたりんさん» ありがとうございます♡読みにくいとは思いますがこれからもどうぞよろしくお願いします！ (3月9日 12時) (レス) id: 783aafc6fa (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！！続きが気になります！試験頑張ってください！！ (3月9日 11時) (レス) id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪野真哉 | 作成日時：2024年3月5日 18時
