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「それじゃあ仕事頑張って」
なんの会話もないまま大介のお店の前についた。
私はまだ先の方に職場があるのでもう少し歩く必要がある。
大介に背を向け、歩き出す。
今日と昨日のたった2日間であまりにも色々なことが起きすぎている。
少女漫画だってこんな急展開はなかなかないだろう。
割と酷い振られ方で別れた元カレ、急に現れた漫画の主人公、私をずっと好きだったらしい高校の時の同級生。
なんだこれ。なんのドラマだよ。
苦笑しながら会社に足を進めていると後ろから肩を叩かれた。振り返るとよく知っている顔があった。
「…何」
「A、あのさ、俺」
翔太だった。
なぜ今この時間にここにいるのだろう。彼も会社があるはずだ。
それに私に話しかけるなんて何がしたいのだろうか。
わからない。この人が考えていること。何をしたいのか。
でも、頭の中でこの人から今すぐ離れろと警報が鳴り響く。
「…急いでるから」
動揺を悟られないように足早にその場を離れた。
「俺、今日会社の前で待ってるから！終わったら話そう！」
そう聞こえたけど聞こえないふりをした。
今更話すことなんてないし、先に私を突き放したのは彼なのだから。これが正しい。間違ってなんかない。
そう自分に言い聞かせ、いつの間にか目の前にあった会社へと足を踏み入れる。
朝から一気に疲れた感じがする。
毎日こんなことが起こってたら無駄に体力と精神力がすり減らされるし早いとこ元の生活に戻したいものだ。
…まあ難しいのだろうが。
「おはようございますA先輩」
「…おはよう佐伯さん」
「先輩やめてくださいよ〜。私の彼氏に手出すの」
「…出してないんだけど。もう連絡先だって消してるっていうのに」
朝からニコニコしながらまた面倒なことに巻き込もうとしてくる後輩。
もう本当に放っておいて欲しい。
「昨日、翔太くんと先輩が話してるところ見た人いるんですけど〜それはどうなんですか？」
「一方的に話しかけられただけで何も話してないわよ」
「ふ〜ん。まあいいや。とにかく次翔太くんに近づいたら…わかってますよね？先輩」
近づくも何もこちらとしては絶対に関わりたくないし見たくもないっていうのに。
「あ〜も本当に面倒くさい」
私の独り言は騒がしくなってきたオフィスでは誰に拾われることもなく消えた。
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雪野真哉(プロフ) - ずっきーにさん» 初めまして〜！ちょっと他の方とは違った話で楽しんでいただきたいと思ってるのでそう言っていただけて嬉しいです♡ (3月9日 15時) (
レス) id: 783aafc6fa (このIDを非表示/違反報告)
ずっきーに(プロフ) - はじめまして！漫画から出てくるという他にない設定で面白いです！引き続き更新楽しみにしてますー！ (3月9日 14時) (レス) id: 386b7f6774 (このIDを非表示/違反報告)
雪野真哉(プロフ) - あたりんさん» ありがとうございます♡読みにくいとは思いますがこれからもどうぞよろしくお願いします！ (3月9日 12時) (レス) id: 783aafc6fa (このIDを非表示/違反報告)
あたりん(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！！続きが気になります！試験頑張ってください！！ (3月9日 11時) (レス) id: 8619ea3777 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪野真哉 | 作成日時：2024年3月5日 18時
