【ヒロアカ】月下美人は空を見せたい2 (ページ16)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:9,287 hit

55話ページ16

八「峰田さん上鳴さん！！騙しましたわね！？」

峰田と上鳴の策略に見事ハマり、チアガールの格好をすることになってしまったA組女子たち。

その様子を、相澤は呆れた様子で見ていた。

相「ん？Aがいないな」

プ「お？どしたイレイザーヘッド！！」

相澤は眉をよせ、席を立つと、ボソリと呟くように言った。

相「マイク、悪いが少し席を外すぞ」

そのまま駆け出す。まだ休憩時間には余裕がある。その間に見つければ良いだけの話だ。だが・・・

相「なんだ、この胸騒ぎは・・・」

スマホを取り出し、Aに電話をかけるが、コール音が虚しく響くだけだった。

おかしい。いつもなら数コールで出るはずなのに。

とりあえず会場の周りを回ってみようと思い立ち、会場に沿って走る。すると、

ザッ

ちょうど会場の隙間から、白髪の男が出てきた。全身黒ずくめで、なんとも怪しい。相澤を見た瞬間、踵を返して逃げようとする男の腕に抱えられているものを見た途端、相澤の顔色が変わった。

「！？A！」

すぐさま捕縛布を飛ばし、男を拘束する。そのまま手繰り寄せ、男の首に手刀を入れて気絶させた。

ハラリ、と白い何かが舞う。

それは、男の頭から外れたものだった。

相「カツラ・・・？なるほどな、この色ーーーーこれでAをおびき寄せたってワケか。だが、なんのために・・・？」

Aは気絶している。とりあえずリカバリーガールのいる医務室に運ぶため、Aを背中に担いだ。

リ「おそらく、薬で眠らされているだけだね。しばらくすれば目覚めるよ。ただ、この子の場合、呼吸器官を患っているからねぇ。良くなったとはいえ、こういった薬を使われて発作が出ないとも限らないさね。この子には悪いけど、この後の競技は棄権にして、医務室で休ませるほうがいいよ」

相「・・・分かりました。ミッドナイトにはそう伝えておきます。Aを、よろしくお願いします」

そう言って頭を下げる。

リ「任せんさい。また何かあれば連絡するよ」

ミ「ーーーーというわけで、組み分けはこうなりました！！」

ミ「そ、し、て！大事な伝達事項！先ほどの騎馬戦で勝利した緑谷チームの相澤Aですが、体調不良のため棄権となりました」

お茶「体調不良・・・？Aちゃん、大丈夫かな」

三「体育祭終わったら、なにか冷たい飲み物でも持っていってあげようよ！」

お茶「三奈ちゃん・・・！うん、そうだね！」

熱い戦いが，始まる。