猫被りの病み人間は社畜です2nd【文スト】

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『彼奴らが云ってたのは、確かこの部屋の……』




僕は、先程会った奴らが吐いたボスの居る場所を探していた




『お、ビンゴ』




部屋にある本棚の本を奥に押すと、本棚が動き奥に続く通路が現れた




ここまで来るのにも疲れた




だってアリの巣みたいになってたから、部屋を探すだけで一苦労だったんだよな




通路の先には扉があった




どうしよっか




銃で撃ち抜くのは弾が勿体ないし、そのまま触って開けるのは、危険だ




よし




僕は扉を蹴り破った




「ひ、ひぃ！」




『おー居た居た』




扉の先には、中年で太ってててっぺんハゲの漫画でよく居る悪徳業者の社長って感じの男性が居た




「ま、待ってくれ、ここはくれてやる！だ、だから見逃してくれっ！」




『ふぅ〜ん。随分な事をしておいて、小心者か。探偵社の任務に上がるくらいだし、結構大物かと思ったのに』




「全くだ」




後ろから聞き覚えのある声が聞こえた




振り向くと中也さんが居た




『わお、どうして中也さんがここに？』




中也「首領の命令だ。ポートマフィアに反する者は許さねぇのが基本だからな」




『なるほど』




中也「手前も探偵社の任務か？」




『ええ。他にも居たんですが、毒でやられました』




中也「そうか。その割には手前は何ともなさそうだな」




『まあ、結構な毒耐性がありますので。中也さんも何ともなさそうですね。杏月はダウンしたのに』




中也「まあ、これ持ってきてたからな」




そう云って中也さんはポケットからハンカチを取り出す




『女子力……』




中也「手前持ってねぇのか？持っとけよ、不衛生だ」




『ポートマフィア幹部が云う言葉じゃない……』




そんな雑談をしていると、ガタッと物音がした




物音の方を見ると、男が壁を外していた




逃げる気か




中也「このメンバーで、良く逃げようと思うな彼奴」




そうボソッと呟いた中也さんに激しく共感する

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