猫被りの病み人間は社畜です2nd【文スト】

＊64 ページ22

『……取り敢えず、仕事、したいので、パソコン、取ります』




喋る事すら、駄目な事のように感じて、僕は片言になりながらノートパソコンを取った




『……では。退社時間に、また、会いましょう』




海行こ




・




『……はぁ』




ヨコハマって本当に海が綺麗だよな




……




僕は、何かをする気にもなれず防波堤の上に座っていた




ウミネコが鳴いている




海が鳴いている




『あ"うあ"うあ"〜〜〜〜〜〜〜〜……』




寝転んで、頭を打ち付けては持ち上げて、また打ち付けるの繰り返し




『あ"〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』




『あ"ぁ……』




意味も無く発する単語




しんどい




しんどすぎる




僕まだ18なのになんでこんなになってるんだ




お前が生きるの下手だからだろ？




それは仕方ねぇじゃねぇか、生まれつきだ




仕方無くないんだよ、団体生活出来ないんだったら、これくらいは対処出来るようにしとけよ




今までは対処出来てたじゃん




今までも、これからも、だよ




生きてるか判んねぇのに？




は？




お前は馬鹿か




お前に生きるか死ぬかの選択肢なんてねぇんだよ




お前は"付属品"だろ




ああ、そうだな




僕の自分勝手に、付き合わせたら駄目だな





目を閉じる




……眩しい




僕のような日陰者に太陽は似合わない




のっそりと立ち上がり、ゆっくり僕は家へと向かった




苦しい

＊65※自傷表現あり→←＊63

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す