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妖怪達とドッペルゲンガー10 ページ32

「ああ、人形だね。それ以外は……後ろに棚と。気持ち悪いなあ、とっとと戻らない?」


「えっ!?ちょっと何言ってんの!?」


「そっちこそこんなんと対話でもすんの?どうせ出来そうにないしさ、別の扉もあったじゃん。」

波人君を前に泣きながら謝り続けるモケを一瞥し、無関心といった様子で波人君は引き返そうとする。皆が驚く事もまた意に介さないようだ。

モケはそんな態度を見て、悲しげに謝り続け……いや、何か、謝罪以外の言葉を口にしている。……?また違和感が……。


「待っ、て……!何、でっ……!」


「波人君、モケが泣いてるんだよ!?少しは耳を貸そうと思わないの!?」


「僕は泣いているから可哀想というその思考も嫌い。勝手に泣いて喚いてれば助かるとか都合良すぎ。そんな奴ここでずっと泣いてればいい。」

波人君はあまりに冷たく子供にしては重い声で言い放つ……それを聞いた皆は怒って責め始めた。僕だってそんな自己中心的な言葉、許せない。

モケも、それがかなり響いたんだろう。全身から骨が軋むような痛々しい音をたててこっち……特に波人君を注目してやって来た。


「ぎゃああぁあ!こっち来たああぁあ!?」


「待って……ねえ!どう、して!?そんな、ねえ!……ねえ!!」


あまりにも悲痛な叫びに反射的に退いてしまう。糸で無理矢理動かされているようにも見えて、とてもじゃないが見ていられない。

幸い、動かされているためか動きぎこちなく、速くはない。一旦あの狭い部屋に戻り、ドアを閉めて、棚で抑えておく。


「何であんなに冷たい事本人の前で言うの!?本当に帰りたいって思ってる!?」


「お姉さんうるさい。ほら、もう来てるよ?僕らどうなるんだかねえ?あー怖い怖い!」


「誰のせいだと思って……!」

ナツメとアキノリが怒って波人君へ詰め寄るも、すぐさまドアから開けようとしているのか何度も軋む音が響きだした。

構造的にすぐ開けられてしまいそうだけど、棚が随分重いし、時間は稼げる筈だ。僕は何となく思った事を波人君に告げる。


「ねえ波人君。思ったんだけど、君は本当に波人君?」


「は……?お兄さん何言ってんの?頭大丈夫?てか僕が僕でないなら一体何なのさ?」


「いや、何となく……うーん、モケとか?とにかく君は波人君ではないような気がしたんだ。」

皆は僕が言った事が予想外のようで、呆然としている……突拍子すぎたかな。

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小鳥遊(プロフ) - ピカヒカリさん» いえいえ!教えてくれてありがとうございます! (2019年4月1日 18時) (レス) id: f22be8bb72 (このIDを非表示/違反報告)
ピカヒカリ(プロフ) - 小鳥遊さん» 何か…。がっかりさせてしまったようで申し訳ありません…。 (2019年4月1日 18時) (レス) id: f74e3a9ead (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊(プロフ) - ピカヒカリさん» コメントありがとうございます!メダルウォーズって引き継ぎないんですね…頑張ります。 (2019年4月1日 18時) (レス) id: f22be8bb72 (このIDを非表示/違反報告)
ピカヒカリ(プロフ) - こんにちは?です。はい、パックン出てうれしかったです。はい。(何かすみません…)バニートラップ、カッコよくて私も好きですよ。(シャドウサイドの中では上位です)やっていませんが、メダルウォーズの先行は確かデータ引継ぎありませんでしたよ。頑張って下さい。 (2019年4月1日 18時) (レス) id: f74e3a9ead (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊(プロフ) - ありがとうございます!そう言って頂けると頑張れそうです…! (2019年3月6日 23時) (レス) id: f22be8bb72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小鳥遊 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月27日 22時

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