51振り ページ4
「ねぇ……あいつらには復讐しないの？」
江雪が作ってくれたおにぎりを食べている途中、小夜がそう聞いてきた
『しないよ』
そう返した
『だって家族だから』
「そうだけど……でも、あいつらは……！！」
『自分に酷いことをしたから……そうだろ？』
小夜が言おうとした言葉を代わりに言った
『いいんだ、あの人たちは何も知らないんだから』
そう……泉や父はこの家の因習を知らない
「けど、現当主であるあの男は知っているはずでしょう？」
宗三が横やりを入れてきた
『知っていてもその本当の理由は知らないはずだ。父にとっては、この家の因習なんて裕福に生きるための道具でしかないからな』
「そんなだから僕はあの男が嫌いなんですよ」
不機嫌そうに宗三は言う
「あの男…実の娘にあんな暴力を振るうなんてありえませんね」
『父は私よりも泉のほうを気に入ってるからな』
「全くなものですね……」
「やっぱりあいつらも復讐するべきだよ………」
『小夜、自分はあれを倒せるだけで十分なんだ。だから、その殺気仕舞ってくれないか？』
そう言うと小夜はシュン…と大人しくなり「分かった…」とそう答えた
その時、
この座敷牢と屋敷を繋ぐ扉が開く音が響いた
「おや、誰か来たようですね…」
「こんなところにやってくる人間なんてあの人しか居ないでしょう………」
「A……」
小夜が自分の袖を掴んだ
『小夜……大丈夫だよ江雪、宗三、戻って』
「いいんですか？」
『大丈夫』
じっと見つめる宗三の目を見てはっきりと答えた
「貴女がそう言うのであれば戻りましょう」
そう言うと江雪と宗三は消えてしまった
「僕はここに残るよ」
小夜はそう言って刀に戻った
自分は小夜を手に取ると懐に仕舞いこちらに来る足音を聞いていた
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アカヤ - 続編やったー！ありがとうございます！これからも応援してます！！ (2019年4月3日 17時) (
レス) id: ba5e1e3f04 (このIDを非表示/違反報告)
こだぬき(プロフ) - 続編おめでとうございます！主人公さんがどうなるか、今からとても楽しみです。また遊びに来させて頂きます。 (2019年4月2日 21時) (レス) id: 680cc78f50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪燐 | 作成日時：2019年3月22日 8時
