3話 ページ5
扉から現れたのは何ともラフな格好をした女性だった
緑色のパーカーに赤のジャージ
右脚と左腕は怪我をしているのか包帯が巻かれており、歩行を補助するために松葉杖を持っている
長い髪は三つ編みにして緩く纏められていた
『やぁ、久し振りだね太宰治くん』
彼女はにこやかに笑ってそう云った
突然現れた来訪者に社内にいる全員が彼女に目を向けた
「久し振りだねA」
「太宰、知り合いか？」
国木田くんがそう聞いてきた
「まぁ、幼馴染というか腐れ縁みたいなところかな？………処で何故私が此処に居るのが分かったんだい？」
『別に君が此処で働いているのは知っていたよ。居るかどうかはたまたまだったけどね』
と彼女は答えた
『それよりも私が此処に来たのは君達が捜査している事件への協力さ』
彼女はにやりと笑って云う
『知ってるよ。君達が捜査している事件のことも、手掛かりがないことも、容疑者が特定できなくて犯人が捕まえられないことも全部ね』
全てを見透かされ、探偵社員全員唖然とした
まるで乱歩さんのように彼女は全てを見透かした
「何で……そこまで知っているんだ…？」
国木田くんが唖然としながらも彼女に問いただした
けど、そんな問いをしても彼女の答えは一つしかない
『私は何でも知ってるよ。何でもね』
そう彼女は云った
何でも知っている───その通りに彼女は何でも知っていた
龍頭抗争のことも織田作のことも全て……
探偵社が抱えている事件も本当に全てわかっているのだろう
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aoihosi1016(プロフ) - 中也endも読みたいです！楽しみにしています！！ (2020年4月6日 2時) (
レス) id: e749c9c1e6 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 頑張って下さい！更新待ってます！ (2020年3月18日 8時) (レス) id: 8ab0d0e315 (このIDを非表示/違反報告)
綾津 - 文ストも物語シリーズも好きなので、この作品が大好きです！更新楽しみにしてます！ (2019年8月25日 17時) (レス) id: 3cda621b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪燐 | 作成日時：2019年7月30日 13時
