9 ｰ過去編 ページ26
『……さっき足首を捻ってたよね…保健室に…』
「そんなことしてたら店番がっ……」
『でも、怪我の方が』
「……っそれぐらいであの寮長が許してくれると思いますか……?」
『…………』
「…ごめん…八つ当たりじゃないけど…その」
『……大丈夫。あ、ちょっと待って。』
マジカルペンを取り出して、彼の足に回復魔法をかけた。
「……ごめん……」
『気にしないで。クラスメイトでしょ?
あ、そういえば今日店番って言ってたよね?』
「そうだけど……それがなにか……。」
『会計報告の書類って見た事ある?』
「……!!」
『実は、露骨に私の事会計の方から避けてるみたいで、なにか隠したい事実でもあるのかなって思ってた矢先に思い出したの。
会計報告の書類のこと。まだ1度も見た事ないって。』
「……探してみる。会計報告の書類、確かファイルにまとめてあったはずだから。」
『ありがとう。分かったら場所教えてね。』
「任せてください。」
スハンが教室を出ていくと、廊下の先で寮長がアレンエルド寮生を集めていた。
『…………』
『やっぱり、評価があまり良くないなぁ…』
植物園のテーブルでゴースト達や他寮で寮長と同学年の人に話を聞いて、それをまとめたノートを開いていた。
『(裏でコソコソなにかやってそう……か……寮長だから大っぴらには何もしてない……でも、絶対になにか大きなことをやってるはずなのに……)』
「見かけねーやつがいると思ったら、お前か、A。」
「!! レオナさん!!」
欠伸しながら前に座ったのはレオナさんだった。
数年前、母に連れられ"夕焼けの草原"に行った時、諸事情で助けて貰ったこともあり、学園内では既に何度か話したりしていた。
「こんな所でお勉強か?」
『いえ、寮のことで少し、』
「アレンエルド寮の事……あぁ、あいつのことか。」
レオナさんのあいつが寮長のことを指しているとわかった。
『色々あって……』
「つーか、まだ寮長なのかあいつ。散々、狙われてるって騒いでたのによ。」
『え?』
「知らねぇのか?あいつ、去年ちょっとした騒ぎ起こしてんだ。寮長になる前。」
『……詳しく聞かせてください。』
『怪我人が?』
「あぁ。本人は、寮長候補だから相手がねたんで狙ってきたって言ってたけどな。」
レオナさんから聞いた話は、何やら去年、寮長決めの時にあった事故(?)のことだった。
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抹茶タピオカ２号 - とても面白かった! (2021年5月5日 0時) (
レス) id: afc2ea72b7 (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - ユノさん» そう言って貰えて嬉しいです!! (2021年2月8日 1時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
Tyina(プロフ) - 天さん» あ、そういえばそうでしたね!!ほとんど無意識で書いてました!!ありがとうございます!! (2021年2月8日 1時) (レス) id: 7eae784acc (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - イラスト見ましたとてもかわいいかたです (2021年2月7日 15時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年1月29日 8時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Tyina | 作成日時：2021年1月27日 22時
