【銀魂】キオクノカケラ (ページ48)

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『この国の古くからいる偉い人が時に突然死した、行方不明になった、それらは大抵天導衆が関わってるってこっちの業界の黒い噂です。
天導衆の存在を知る上がそんな対応なら……一般人はそんなんじゃ済まされない。』
「えり、それあんまり大きな声で」
『わかってます。銀時さんだから信頼して言ってるんです。』
「…」
『……だから今回のことばかりは、これ以上踏み込むのはやめといた方がいいです。
このことは、こちら側に任せてください。』

そうえりが言った時、不意にえりの携帯がなり、零番隊の隊員からだったため出てくると言って席を離れた。

「…珍しいですぜ、えりがあそこまでいうなんて。」
「昨日、俺が脅したっていうのもあるだろうけどな。」
「やっぱパワハラしてんじゃねーか」
「…………」

銀時はえりの後ろ姿を眺めた後、ようやく届いたチョコレートパフェに手を伸ばした。

しかし、それからまもなくのことだった。
銀時達が再びこの件に関与することになるのには。

「あ〜、嫌な雨だ」

土砂降りの中、えりと沖田は例の件ー鬼道丸が殺された事、で万事屋を訪れており、銀時はこちらに顔を向けぬまま話を続けた。

「何もこんな日に、そんな湿っぽい話持ち込んで来なくてもいいじゃねーか…」
「そいつらァ、すまねぇ。一応知らせとかねーとと思いましてね」
「ゴメン、銀ちゃん」
「僕らが最後まで見届けていれば…」
「おめーらのせいじゃねーよ。野郎も人斬りだ。自分でもロクな死に方できねーのくらい覚悟してたさ。」
『…天導衆に関わるとロクな死に方ができない…人斬りでも天導衆にさえかかわらなければ、まだマシかもしれなかったのに…』

一瞬の沈黙があり、雨の音が嫌に響いていた。

「んで、あの子供たちは……」
『子供たちは真選組で保護しています。』
「ガキ共はウチらの手で引き取り先探しまさぁ。情けねぇ話ですが、俺達にはそれくらいしかできねーんでね。」

沖田は立ち上がり、帰ろうとえりに促すと、えりも立ち上がって帰ろうとしていた。

「旦那ァ、妙なモンに巻き込んじまってすいませんでした。この話はこれっきりにしやしょーや。これ以上関わってもロクなことなさそーですし」
『…!!』
「!!」

万事屋の玄関の戸があき入ってきたのは、保護している子供たちだった。

「テメーらここには来るなって言ったろぃ?」
『…何かあった?』

えりが目線までしゃがみこみそう聞くと、子供たちは目を合わせ頷いて、銀時の方に向かっていった。