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お花見からの場所取りバトル? ページ23

「えりー、みんな待ってるぞー。」
『ゴメン、もうちょっと待って。』

えりは姿見の前にたち、肩下まである髪を緩くまとめ、部屋を出ると部屋の前で待っていたのか着物を身にまとう沖田が待っていた。

『おまたせ。』
「もう近藤さんは先に行きやした。早く俺らも行きやしょう。
それと、それ、めっちゃ似合ってますぜ。」
『!、ありがとう。』

白い元地に袖にかけての美しい花模様の袴を身にまとうえりに沖田がその台詞をかけると嬉しそうに笑い、隣に並んで外に出ると、隊員達はコソコソと話しだした。

「やっぱり松田隊長、綺麗だよなぁ……」
「毎年これを楽しみに生きてる。ここでしか松田隊長はこういった派手なのきないからな……」
「やっぱ紅一点だ、真選組の華だよ。松田隊長は」
「(ギロッ)」
「「「ヒッ」」」

沖田に睨まれ、悲鳴をあげた数名はえりから目を思いっきり逸らした。

『?』
「何やってんだお前ら、行くぞ。」

先頭を歩く土方に連れられ、毎年真選組が花見をしている場所に向かった。







『あらら、先客がいたみたいですね……』
「ほんとでさぁ、何やってんだよ土方」
「なんで俺ェ!?」
『あ、局長もい』

えりが"いますね"と続けようとしたがその前に近藤が吹っ飛び殴られているのにそっと目を逸らした。

それを見ていた銀時達がうわ、と引いたようにそれを見ていた。

「オイオイ、まだストーカーの被害にあってたのか。町奉行に相談した方がいいって。」
「いや、あの人が警察らしーんスよ。」
「世も末だな。」
「悪かったな。」

そう言って1歩前に出ると土方たちの存在に気がついた銀時が口を開いた。

「オウオウ、ムサい連中がぞろぞろと。
何の用ですか?キノコ狩りですか?」
「そこをどけ。そこは毎年真選組が花見をする際に使う特別席だ。」
『万事屋の皆さん、こんにちは。』
「あ、えりさん!」
「えり!!えりも花見に来てたアルな!」
「……」

初っ端から不穏な空気が漂う中、沖田の後ろにいたえりはひょこっと顔を出し新八たちに声をかけると神楽が嬉しそうにしていた。

「えり、いつの間に仲良くなりやがったんだ?」
『この前の謝罪回りで、』
「……毎回すまねぇな。」
『気にしないでください。』
「どーゆー言いがかりだ?こんなもんどこでも同じだろーが、チンピラ警察24時かてめーら!!」
「同じじゃねェ、そこから見える桜は格別なんだよ。なァ、みんな?」

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作者名:Tyina | 作成日時:2022年5月29日 23時

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