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えりがいる訳 ページ15

『えっと…万事屋銀ちゃんはこの先っと……』

えりは江戸では有名店である老舗の和菓子を片手に万事屋に向かっており、スナックお登勢の隣の階段を登り、インターホンを鳴らした。

ガララっと扉を開けたのは冴えないメガネー新八だった。

「はーい!!どちら様…って」
『初めまして、いえ、先日ぶりですね、の方がよろしいでしょうか?万事屋さん。』
「し、真選組!?!?僕らの無実は証明されたはずじゃ……!!」
「新八ー、どうしたアルか?」
「神楽ちゃん大変だよ!!!!真選組が!!」
「真選組ぃ?」

その声と共に奥からチャイナ姿の女子ー神楽が現れた。

『はい、確かに先日、万事屋3名の無実が証明されています。』
「じゃあなんで……!!」
『先日は大変申し訳ありませんでした!!
まさか一般市民をテロリストと間違えるだなんて!!』

ばっと頭を下げると、新八はびっくりして叫んでいた。

「え、ええええ!?ちょっと!!顔あげてくださいよ!!それに、あれは僕らも……」
『いえ、今回ばかりは完全にこちらの落ち度です。本当に申し訳ございませんでした。
これ、宜しかったらみなさんで召し上がってください。』
「これって……あの有名店の!?」
「ひゃっほーい!!アンタ、良い奴ネ!!他の奴らは謝りすら来なかったアル。」
『……💦』

神楽かそう言うと、えり少し困ったように笑ったも、事実なので何も言えなくなっていた。

「でも、わざわざありがとうございます。」
『これからも気をつけてくださいね。今の江戸は何が起こるか本当にわかりませんですから……』
「……ほんとですね…ハハハ……あ、よろしければお茶でも……」
『大丈夫です。そろそろ戻らないといけないんで…。』
「新八ィ!!銀ちゃんが帰ってくる前にこれ食べちゃおうネ!!」
「神楽ちゃん全部食べないでよ!?」
『新八?神楽?』
「あ、僕は志村新八です。」
「私は神楽アル。」
「僕ら2人はここ、万事屋の従業員なんです。」
『私は真選組零番隊隊長、松田えりです。』
「た、隊長!?!?」
『ところで、社長さんはどこに……』
「銀ちゃんならパチかそこら辺フラフラしてるかどっちかだネ。」
『そうですか……それではそろそろ。社長さんによろしくお伝えください。本当に申し訳ありませんでした。』

そう言って、新八と神楽に頭を下げると来た道を戻っていった。

「いいひとでしたね……えりさん。」
「今度はちゃんと話したいアル!!定春も紹介したいネ!!」
「ワウッ!!」

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作者名:Tyina | 作成日時:2022年5月29日 23時

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