安倍晴明の血を引き継ぐ者 2

＊ ページ41

「ふっ、何よ理解ってるじゃない…」
「オーラってやつは隠してもにじみ出るもんだからな。」

ポーズを決める2人だが、それに続く不良の言葉に固まった。

「卒業ぶりですね!!伏黒さん!!安倍川さん!!」

それに振り返られ、Aは困ったように笑い、伏黒はｷﾞｷﾞｷﾞ……と音を立てそっぽを向いた。

「俺ら、中学、ここ。」
「それも驚きだけどそうじゃねぇだろ。こっち見ろ。」
「何した、オマエ、中学で何した?」
「安倍川さんには聞かないんスね。」
「安倍川は不良を殴るより手当して懐かれそうだしな。」
「Aが問題起こすわけないでしょ！？」
「誰目線!?」
「いや、アイツらに聞いたほうが早いな。」
「おい、バカＡ、バカB、伏黒に何された。」

すると不良は顔を白くしたまま、顔を上げそれに応えた。

「俺ら…っていうかこの辺の半グレその他諸々、伏黒さんにボコられてますから。
安倍川さんに関しては、伏黒さんの龍の逆鱗で安倍川さんに触れた不良その他諸々は、片っ端から半殺しにされましたから。」←
「「え、」」
「……ボコ、った。」
「なんでさっきっからカタコトなんだよこっち見ろって!!」
「なにしてんの?オマエなにしてんの!?」
『……っふふ。』

グギギギギ……と無理やり顔を戻されそうになるのをグギギギギと必死に背けようとしているのを見てAはその必死さに笑ってしまった。

「こら!!なんだ君たちは!!他校の生徒が入っちゃ行かん!!」
「あ"あ"ん?アンタこそ何よ!!」
「用務員さんだろ……なんで強気なの?」
「入校許可は貰ってるっス。」
「ああ、君たちか、みんな若いな、入校証は首にかけてくれないと……
!!……伏黒君と安倍川君か。」
「……ども」
「「覚えられてる〜」」
『ご無沙汰してます。』

Aは礼儀正しく頭を下げ、伏黒は少しそっぽを向いて用務員さん、基、武田さんに挨拶をした。

「この人はこの学校長いんスか?」
「多分……武田さんは正規の方なんで。」
「じゃ、後任せたっス!!」
「(職務放棄……)」
「昨日の事のように覚えているよ。伏黒君ほどではないが問題児だったからね。
安倍川さんはそんな伏黒君を唯一止められたし、花を植える作業とかをよく手伝ってくれていたからね。
何が聞きたい?」
「変な噂、黒い噂、悪い大人との付き合い」
「「や〜い問題児〜」」
「…(ｲﾗｯ)…(ｺﾞｯ!!)」」
『あと、罰当たりな話とか…ありません、か?』

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