安倍晴明の血を引き継ぐ者 2

＊ ページ40

「で、同じ呪霊の仕業かって話っスけど残穢だけだとちょっと断定は出来なかったっス。
そんで3人の共通点を調べたっす。」

タブレットの資料の次のページに行くと、3人の共通点、基同じ学校の制服を着ている卒アルらしい写真が乗っていた。

「3人とも同じ中学に2年間同籍してたっす。」
「って言うと、3人が同じ呪いを受けて時が経ってそれが発動した感じ?」
「おおっ。」
「そうっス。それ濃厚っす。で、今からその中学と3人の被害者の共通の知人に話を聞くので、3人にも術師目線で色々と探って欲しいっス。」
『野薔薇ちゃん、鋭いね。』
「スゲー釘崎」
「ふっ、当然。」

2人に(主にAに)褒められた釘崎はドヤァと後ろを振り返った。









『……』
「葬式……」
「……」
「ここが、その知人の家?」
「そう、なんスけど……これは……」

その知人の家の近くに車を止めたが、その知人の家は葬式会場となっており、新田がわけを聞きに行った。

『……?』
「どうした?」
『……僅かにだけど……残穢が残ってる…』

Aが玄関の方を見てじっと目を細め見ていた。

『……(…この感覚、どこかで……)』

Aが疑問に思っている間に新田が戻ってきて、移動しようと促した。

「参ったっス。他の3人と同じ死に方っス。実家暮らしなんでオートロックじゃないんスけど、玄関の前で殺されてるっス」

移動しながら新田は他の3人と似たようなことを話していたとA達に告げた。

しばらく歩くと、浦見東中学校に着いた。

すると、隣を歩いていた伏黒が徐々に視線を逸らし始めた。

『……恵、大丈夫?(ｺｿｯ)』
「……ここに来るなんて思ってなかったんだよ……」
『(さいたま市ってだけでちょっと嫌な予感してたけど、これかなぁ……)』
「ご両親も3人との関係はよく知らないって……あ〜〜唯一の手掛かりがぁ〜〜〜」
「ドンマイ!!この中学に何かあるって!!」

校門を通り、ひとがあまり来ない所に不良2名が、未成年ながら煙草を持っており、相変わらずの治安の悪さにAは苦笑いした。

「おっ、わかりやすいのがいるわね。
ぶん殴って更生させましょ。」
「なんで?」

こちらに気が付き、最初はメンチをきっていた不良だが、虎杖と釘崎の後ろに経つ伏黒とAを見た途端、サァ……っ!!!!と急速に青ざめ、

「「おっ、お疲れ様です!!!!」」

と頭を下げた。

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