《32》んっ… ページ37
蒼葉side
ノイズ「脱いで。」
蒼葉「ブフッ」
思わず吹き出してしまった。
いや、まぁノイズがAを女と勘違いしていることは知っていたが、こんなにも信じられないものなのか。
ノイズは、Aをソファの端に追い詰めたまま、脱がそうとしていた。もう少し上体を下げれば、ノイズがAを押し倒している状態になってしまうのだ。
俺と蓮が言葉を失っていると、早速、ノイズがAのシャツの中に手を滑り込ませる。
『んっ…』
だが、Aは抵抗せず、擽ったそうに身体を震わせるだけだった。
一方、ノイズは躊躇なくするすると奥へ手を滑らせてゆく。
その度にAは身体を震わせ、声を漏らす。
蒼葉「……いや、これはまずいだろ…!」
ハッと我に返り、ノイズを止めようと立ち上がった。
だが、俺の方が1歩遅く__
ガァンッッ
……
しかも、俺の拳骨とは桁違いの拳骨で。
ノイズ「ッッ___!?!?」
言葉にならない叫びを上げると、クリアがゆっくりと口を開いた。
クリア「………ノイズさん?Aさんに、何をしているんですか?」
クリアの顔には、笑みが浮かべられていた。普段の爽やかな優しい笑顔ではなく、真っ黒な笑顔だが。
蒼葉「ク、クリア…流石にやりすぎじゃ……」
額に汗を浮かべながら、クリアを落ち着かせるために肩にポン、と手を置く。
だが、黒い笑顔を絶やさず、クリアは不自然にゆっくりとした口調で
クリア「え?Aさんに手を出したんですから仕方ないじゃないですかぁ。そう思いません?Aさん?」
と、何故かAに問いかけ始めた。だが、Aは先程のクリアの拳骨を見て、怯えに怯えきっていた。
ノイズ「……チッ」
本日二回目の拳骨(しかも強烈な)を受けて悔しいのか、あからさまに不機嫌に変わり、Aから手を離して座り直した。
クリア「また次やったら容赦しませんからね。」
相変わらずの黒い笑みでノイズを見つめると、台所の方へと戻って行った。
__魔王だ。天使の顔をした魔王がいる。
ぞわぞわっと寒気を感じながら、クリアの背中を見送った。
『……大丈夫…?』
ノイズ「……痛いのは平気だけど、アイツに殴られるのは腹立つ。」
蓮『自業自得だと思うが?』
蒼葉「あーもー、いいから!んじゃぁ…次!ノイズ!お前には俺からも聞きたいことがあるし!」
ノイズ「めんど…」
そう言いながらも、渋々と口を開いた。
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雪葉(プロフ) - 霊華さん» わぁぁ、ありがとうございます!! (2018年11月23日 16時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
霊華 - くっそ可愛いじゃねぇか! (2018年11月20日 17時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
雪葉(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます!僕も初めて小説を書いて、少し不安だったのですが、気に入って頂けてとても嬉しいです!宜しければこれからも楽しんでいって下さい! (2018年8月19日 0時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - コメント失礼致します( ..)" 更新される度拝見させてもらってます!ドラマダの夢小説を見つけたのがこれが初めてだったので、拝見させてもらったのですが、とても面白くてハマってしまいました(*'ω') これからも無理の無い程度に更新頑張って下さい! (2018年8月18日 15時) (レス) id: f2889be617 (このIDを非表示/違反報告)
雪葉(プロフ) - ユトさん» コメントありがとうございます!ノイズが言ってくれてよかったです(笑)この作品を見つけて下さりありがとうございます!これからも是非楽しんでいってくださいね! (2018年8月16日 19時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪葉 | 作成日時:2018年8月8日 23時