《26》やる…! ページ29
蒼葉と蓮も、ライムをやっていた。それを聞いて、Aの中で、ライムへの興味が生まれ始めた。
自分の知っている人がやっていたのなら、興味が湧くのも当然だろう。
そして、同じ体験をしてみたい、と思うのも可笑しくはない。
Aは、微かに目を輝かせて、ノイズに向き直った。
『やる…!』
その答えを聞いて、ノイズは口端を上げる。立ち上がってAの頭をぽん、と撫でると、
ノイズ「もうすぐ近くでフィールドが展開される。行くぞ。」
蓮ごとAを抱き抱えて、店内から飛び出すように出ていった。
外へ出ると、Aを落とさないように配慮しながら、全速力で目的地へと走る。
ノイズの腕の中で蓮を撫でていると、いつの間にか広い空間に着いていた。人が沢山いて、何かを待っているようにも見えた。
その中で最も目を引くのが、広い空間の中心にある大きい円。どうやらここは、ライムの公式の競技場らしい。
以前のライムは神出鬼没で、スペースのある路地裏などで行っていたが、今は公式の競技場が置かれ、騒ぎになることもなくなっていた。
ノイズは抱き抱えていたAを地面に下ろすと、手を引いて「参加手続き」と文字が記されている電子パネルの目の前に立った。
ノイズ「アンタ、名前は?」
『あ…えと、A…』
急にそんなことを聞かれて少し驚いてしまったが、聞きやすいようにはっきりと言うと、何故かふっ、と笑われた。
パネルの操作を終えると、出現したカードを受けとってAに渡す。
ノイズ「これでいつでもライムができる。」
それだけを言うと、またAの手を引いて別の場所へと移動した。
ここにいる人全員、オールメイトを持っている。なら、ここはライムのプレイヤーが集まるところだろうか。
……だが、Aには、それを考えるほどの余裕はなかった。
周りには沢山の人。子供や女性もいたが、圧倒的に男性の方が多い。何度も言っている通り、極度の人見知りのAにとっては生き地獄にされているようだった。
蓮『A、大丈夫か。』
今は蓮を抱き抱えているため、ノイズに抱きつく事もできない。
少しでも…と思い、ノイズの袖をくいくいと引っ張り、ある事を頼んだ。
『…あ、の…僕、人が…怖くて……もっと、近くに……』
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雪葉(プロフ) - 霊華さん» わぁぁ、ありがとうございます!! (2018年11月23日 16時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
霊華 - くっそ可愛いじゃねぇか! (2018年11月20日 17時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
雪葉(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます!僕も初めて小説を書いて、少し不安だったのですが、気に入って頂けてとても嬉しいです!宜しければこれからも楽しんでいって下さい! (2018年8月19日 0時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - コメント失礼致します( ..)" 更新される度拝見させてもらってます!ドラマダの夢小説を見つけたのがこれが初めてだったので、拝見させてもらったのですが、とても面白くてハマってしまいました(*'ω') これからも無理の無い程度に更新頑張って下さい! (2018年8月18日 15時) (レス) id: f2889be617 (このIDを非表示/違反報告)
雪葉(プロフ) - ユトさん» コメントありがとうございます!ノイズが言ってくれてよかったです(笑)この作品を見つけて下さりありがとうございます!これからも是非楽しんでいってくださいね! (2018年8月16日 19時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪葉 | 作成日時:2018年8月8日 23時