《23》できる! ページ25
羽賀「__というわけで、一日だけ店の手伝いをしてもらう事になりました。」
嬉しそうに笑いながら言う羽賀の前には、Aが仁王立ちをして蒼葉を見上げていた。
まるで、「僕に全てまかせろ」と言うように、自信満々な目で。
蒼葉「…いや…いやいや、何で急に!?つかA、何か出来んのかぁ?お前…」
じー、っと疑うような目でAを見つめ返す。だが、Aはそれを気にしないでとん、と胸を叩いた。
『蒼葉が、働くのは普通って言ったから。指示されたら、全部やる!』
蒼葉「接客できんのか?」
『できる!』
蒼葉「他の人と話せんのか?」
『………話せる!』
蒼葉「おい、その間は何だよその間は。」
『話せる!!』
できる、やれるの一点張りで、全く引こうとはしない。
手伝ってくれることは嬉しいのだが、不慣れなことをさせるのは少し気が引ける。
もし、Aの身に何かあったら…と。
そんなことを悶々と悩んでいると、羽賀がAにあることを提案した。
羽賀「じゃぁ、まずは接客からしてみましょうか!蓮くんも一緒でいいので、この看板を持って店の前に立っていてください。」
そう言って渡したのは、「只今セール中!」と文字が書かれてある、可愛らしいボードだった。
不安そうな表情をしながらも受け取ったAは、こくん、と頷く。そして、蒼葉が呼び止める暇もなく、蓮を抱き抱えて店の外へ出た。
蒼葉「…大丈夫かなぁ……」
Aの様子は、窓ガラスを通して店内から見ることができる。なら、少しは大丈夫か…と思い、蒼葉も自分の仕事に戻った。
__________
『わぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁっ!!!』
蒼葉「っ!?」
Aが店内から出て数分後。店の外から、聞き覚えのある声の叫びが響き渡った。
何事かと思い、店の外を窓ガラス越しに確認する。
…が、先程までいたAの姿が見当たらない。
蒼葉「俺、見に行ってきます!」
羽賀「え、えぇ!」
席から立ち上がり、店のドアに手を伸ばす。が、蒼葉が手を伸ばす前に、ドアは勝手に開いた。
ふと顔を上げると、そこには懐かしい顔があった。
ピアス、ベージュ色の髪…
蒼葉「__ノイズ…!」
ノイズ「久しぶり。」
久々に会うノイズは全く変わっておらず、無表情で蒼葉を見下ろしていた。
色々と話したいことがあったのだが、今はそれどころではないと我に返る。
蒼葉「悪い、ノイズ!俺今…」
ノイズ「つか、店の前に迷子がいたんだけど。」
蒼葉「…は?」
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雪葉(プロフ) - 霊華さん» わぁぁ、ありがとうございます!! (2018年11月23日 16時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
霊華 - くっそ可愛いじゃねぇか! (2018年11月20日 17時) (レス) id: 55c6bf7b1a (このIDを非表示/違反報告)
雪葉(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます!僕も初めて小説を書いて、少し不安だったのですが、気に入って頂けてとても嬉しいです!宜しければこれからも楽しんでいって下さい! (2018年8月19日 0時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - コメント失礼致します( ..)" 更新される度拝見させてもらってます!ドラマダの夢小説を見つけたのがこれが初めてだったので、拝見させてもらったのですが、とても面白くてハマってしまいました(*'ω') これからも無理の無い程度に更新頑張って下さい! (2018年8月18日 15時) (レス) id: f2889be617 (このIDを非表示/違反報告)
雪葉(プロフ) - ユトさん» コメントありがとうございます!ノイズが言ってくれてよかったです(笑)この作品を見つけて下さりありがとうございます!これからも是非楽しんでいってくださいね! (2018年8月16日 19時) (レス) id: 964266bff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪葉 | 作成日時:2018年8月8日 23時