そうだ、花見に行こう。1話 ページ39
雪宮side
土砂降りの雨の中、見事にオフが重なった私とGrowthの4人は傘をさしてとある公園の紫陽花の咲く道を歩いていた。
剣介｢そうだ、花見に行こう…じゃねぇよ。雨強すぎ｣
涼太｢イカれてるよね、この人｣
5人全員で違う色の傘をさし、色と紫陽花を楽しんでいるのは私だけらしい。剣介もリョウも文句ばかりだ。
昂輝｢さすがに雨が強いな…風もあるから、靴がびしょ濡れだ｣
『そうだね、私も足びしょびしょ』
裸足でヒール履いてるから、靴下がくっつく心配はない。やったね
衛｢スカートが脚にくっついてるね｣
剣介｢脚のラインが見えるやつだ｣
涼太｢変態。ケンはAに近づかないで｣
昂輝｢…もう、傘をさすことを諦めようか｣
衛｢諦めないで！せめて頭は守ろうコウくん｣
剣介｢傘がなかったら目開けてらんないって｣
涼太｢どうして今日なんだろう…｣
『見て、紫陽花きれーだよ！』
涼太｢お願い空気読んで｣
リョウの冷ややかな目線が突き刺さる。でも花柄のピンクの傘が可愛くて笑ってしまった。
涼太｢…もう帰ろう｣
『やだ、公園1周しよ？』
すごい嫌そうな顔だ。かつてないほどの嫌そうな顔だ…なんて付き合いの悪い弟だろうか。
剣介｢普通嫌がるわ、ズボンびっしょりで気持ち悪いもん｣
衛｢…でも、雨の音を聞いてるとさ…海の中にいるみたいに｣
涼太｢ならない｣
剣介｢無理、ならない｣
『ごめん』
衛｢がーん！俺だけ！？｣
昂輝｢……。｣
私達がふざけている間にコウは傘を降ろし、上を向いて目を閉じていた。
一同｢…！？｣
昂輝｢…？どうした、みんな？｣
涼太｢どうして傘を降ろしたのか聞きたい｣
衛｢あわわ…コウくんびしょ濡れ…｣
『コウがやるなら私も降ろす。どうせなら頭から浴びちゃおうぜ』
剣介｢俺もー、なんかもういいや｣
私が傘を降ろすと、剣介も傘を閉じた。髪の毛や服がくっつくけど、なんか楽しい。
剣介｢あー…ふふ、楽し｣
『よし、衛とリョウも道連れだー！』
傘を取り上げると、2人もあっという間にびしょ濡れになった。
衛｢あーあ…もー…ふふふっ｣
涼太｢最悪…これどうやって帰るんだよ｣
昂輝｢いいじゃないか、たまには｣
剣介｢お…雨止んだ｣
ぴたりと雨が止んで、光が差した。紫陽花もきらきらして見える。
『わ…すごい、綺麗！』
昂輝｢Aさん、上も綺麗ですよ｣
コウに言われ見上げると、空に虹がかかっていた。
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雪藤(プロフ) - 未來さん» はじめまして、こんにちは。こちらこそ、コメントありがとうございます！1から読んでくださっているのですね、本当にありがとうございます！これからもだらだらとやっていきますので(笑)どうぞよろしくお願い致します！ (2019年6月14日 9時) (
レス) id: e3a335fc77 (このIDを非表示/違反報告)
未來(プロフ) - 初コメ失礼します。Infinit0を出していただきありがとうございます！元々Growthが好きで1からずっと読んでいるのですがここで彼らが登場するとは…これからも更新楽しみに待ってます！ (2019年6月14日 4時) (レス) id: 7ebd59770b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪藤 | 作成日時：2019年6月13日 10時
