混沌ウェディング編2話 ページ26
『…あ…えっ?ど、どうしてここに?』
ウェディングドレスを身にまとったもう1人のモデルさんは、雅楽(うた)さんだった。
雅楽「A?え?あなたモデル復帰したの?」
お互いにはてなマークを浮かべながら、とりあえず私は経緯を雅楽さんに話した。雅楽さんは共演者を知らなかったらしい。
雅楽「なるほど、そういう事だったのね」
『はい。あ、そういえば、この間見た結婚情報誌の表紙…雅楽さんでしたね』
雅楽「そうそう、その流れで今日も来たのよ」
まぁ綺麗だからな。美人なお姉様って感じ。ウェディングドレスに着替えさせられながら雅楽さんと話をしていると、彼女はバッグからスマホを取り出した。
雅楽「Aのウェディングドレス、写真撮っていい?」
『え…あぁ、はい』
雅楽「ありがと。…うん、可愛い。あーあ、あの時あんなことしなければ、この姿で2人でバージンロード歩けたかなぁ?」
…雅楽さんは、私の元カノだ。何年か前、1週間くらい付き合って…別れた。そのまま私は芸能界からも姿を消したんだが…。彼女は、あの時結婚を前提に告白してきたのだろうか。
『……雅楽さんも、女性しか愛せないの?』
雅楽「いいえ?私は…あなたしか愛せないの」
優しい笑顔で私の頬を撫でる雅楽さんの目は、いつもコウが私に向けている目に似ていた。
『私も、雅楽さん大好きだよ』
雅楽「ほんと?ふふ、嬉しいなぁ」
嬉しそうに私を抱きしめるウェディングドレス姿の雅楽さん。いつだったか、花嫁2人とかぜってー綺麗じゃん!と笑ってくれた剣介の顔を思い出した。
『…雅楽さんのお嫁さんなら、なってもいいかも』
雅楽「あら?いいの?…でも、衛藤と桜庭にAをとられちゃいそうね、あの2人は全力で阻止するでしょう?」
『でも、剣介は許してくれるから。…あ、そうだ、すみません、写真撮ってもらえますか?』
せっかくだから剣介に写真をみせてあげよう、とメイクさんにお願いしてスマホで写真を撮ってもらうことにした。
メイクさん「じゃあ、撮りまーす」
何枚か撮ってもらった。その間、雅楽さんがノリノリでいろいろとポーズを変えてくれたからいい感じの写真が撮れた。さすが女優兼モデルだ。
『ありがとう』
雅楽「ふふ、後で衛藤に自慢しとくわね」
雅楽さんのスマホに写真を送ると、雅楽さんは相変わらずコウに対抗心を燃やしているのであった。
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雪藤(プロフ) - 未來さん» はじめまして、こんにちは。こちらこそ、コメントありがとうございます!1から読んでくださっているのですね、本当にありがとうございます!これからもだらだらとやっていきますので(笑)どうぞよろしくお願い致します! (2019年6月14日 9時) (レス) id: e3a335fc77 (このIDを非表示/違反報告)
未來(プロフ) - 初コメ失礼します。Infinit0を出していただきありがとうございます!元々Growthが好きで1からずっと読んでいるのですがここで彼らが登場するとは…これからも更新楽しみに待ってます! (2019年6月14日 4時) (レス) id: 7ebd59770b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪藤 | 作成日時:2019年6月13日 10時