逆眠り姫。前編《宗司》 ページ11
『はい、気を取り直してお次は…?』
呂庵「お次は、SOARAの宗司くんです」
零「ちなみに彼は、地方ロケがあるから、と県外のホテルに泊まっていますが…」
『ごめん、嘘なのです』
ほんと、宗司も衛もごめんね。ちなみに衛も同じホテルにいます。お互いがいることは…多分知らないかな?
『というわけで早速行ってきます。さっきみたいなことにならないよう頑張りまーす』
いやー、さっきのは相手が悪かったよね。後編には隼とかコウがいるんだけど…超不安です。
『……あっ』
鍵を開けると思いっきりガチャンって言った。…起きてないよね?大丈夫かなぁ…?ゆっくり部屋に入って陰から様子を見てみると、少し意識が浮上した…というのかな?ちょっとしたらまた寝息が聞こえてきた。
『………大丈夫そう』
上向いてくれてるからやりやすい。暗闇の中で宗司に口付けると、静かな空間に小さな吐息だけが聞こえた。
『…ん…は…』
宗司「…っ……な、ん…」
唇を離すと、宗司が目をこらして私が誰か確認しようとしていた。仕方ねぇな、と部屋の明かりを付けたけど、普通に考えてベッド横の小さいほう付けてやればよかった。
宗司「見えねぇ……あ?Aさん…?」
目が慣れてきて私が誰か分かったようで、宗司がぽかんとした顔で私を見てきた。
宗司「なにしてんすか」
『なにって?』
宗司「なにって?じゃないですよ、今、なんかしましたよね?」
『したね』
宗司「なぜ」
『ドッキリだから』
宗司「は?」
何言ってんだこいつって顔してる。よしもう1回…
宗司「なっ…待て!早まんな、嫁入り前の女性がそんな簡単に男にキスすんじゃねぇ!」
『これが仕事だ』
宗司「どんな仕事だ」
とりあえず冷静そうに見えて顔は真っ赤だ。可愛い。にこにこしながら頭を撫でたら、こいつ頭をどうかしてるって顔で私を見てきた。That's Right.
『いやー、よかったよかった。これで宗司も失敗したらどうしようかと思ったよ』
宗司「他の誰かにもやったんすか?誰に?」
『え?…始』
宗司「……。」
『……。』
宗司「まさか、両手首の跡は…」
『返り討ちにあった』
宗司「……はぁ」
後輩にため息つかれた。
呂庵「いぇーいドッキリ大成功ー!」
宗司「!?」
『このタイミング!?』
零「ごめんな、宗司くん。地方ロケは嘘だ」
宗司「は…!?まさかこのためにここまで?」
いかにも。…ほんとごめんね。
32人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪藤(プロフ) - 未來さん» はじめまして、こんにちは。こちらこそ、コメントありがとうございます!1から読んでくださっているのですね、本当にありがとうございます!これからもだらだらとやっていきますので(笑)どうぞよろしくお願い致します! (2019年6月14日 9時) (レス) id: e3a335fc77 (このIDを非表示/違反報告)
未來(プロフ) - 初コメ失礼します。Infinit0を出していただきありがとうございます!元々Growthが好きで1からずっと読んでいるのですがここで彼らが登場するとは…これからも更新楽しみに待ってます! (2019年6月14日 4時) (レス) id: 7ebd59770b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪藤 | 作成日時:2019年6月13日 10時