犬が49匹 ページ49
神社の入口は、見つけにくい。木がたくさん並んでいるところの…決められた木と木の間を通らないと、その神社には入れないのだ。
『えっと…ここだ』
翼｢…俺、よくあそこにたどり着いたよなぁ｣
『ふふ、たまーに人が迷い込んでくるんだ』
翼｢Aは？どうやってここに来たの？｣
『私？……えっと…忘れちゃった』
たまたまかもしれない。あの日のことはよく覚えてない。ただ、彼に恩返しがしたくって…それしか考えてなかったような気がする
『……ただいまー…？』
｢え？…A？｣
『…！管理人さんっ』
翼｢…子供…？｣
私にいろんなことを教えてくれた、管理人さん。見た目は子供っぽいけど、色々知ってるすごい人だ
｢えっと、彼は？Aが言ってた人？｣
『んーん、前にここで会った人！ツキプロのことを教えてくれた人だよっ』
｢あー…なるほど。で、急に帰ってきてどうしたの？｣
『あ…あの……相談が、あって』
｢…。｣
翼｢その顔は、なんて言いに来たかわかってる感じ？｣
｢…だいたいは、ね。とりあえず言ってごらん｣
『……痛いのを…なんとか出来ないかなって』
翼｢痛いの？｣
『うん。最近、苦しくて…まだバレてないからいいけど、あんな姿をケンくん達に見せたくない。だから、なんとかならないかな？』
｢…｣
翼｢…A、お前、どこか悪いの？｣
『……寿命…かな？』
翼｢は？｣
『死んじゃうのは仕方ないけれど…苦しいのを見られるのは嫌だ。だから、痛みだけでも…』
｢…わかった。少し待っていて｣
『…うん』
管理人さんが背を向けて、建物の中に入っていく。その様子を見ていると、翼さんが私の肩を掴んだ
翼｢Aは、それでいいの？｣
『…？』
翼｢ケン達に嘘ついて、勝手にいなくなんの？｣
『…………うん』
翼｢そんなの…｣
『恩返しじゃない？…でも、死んじゃう前にお別れすれば…。そうすれば、お互いに元の場所に戻れるよ』
翼｢…お前、本気で言ってる？｣
『…』
翼｢後からAが死んだってわかった時…ケンは、ケン達はどう思う？｣
『……っ』
翼｢寿命はどうにもならないけど、お前の行動や、考え方はまだどうにかなる。考え直せ｣
『…はい』
｢…。……お待たせ、はいこれ｣
『？』
管理人さんが持ってきたのは、綺麗な色の飴玉みたいなもの。これは一体…なんだろう
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雪藤（・×・）(プロフ) - 紗由さん» こんばんは、ありがとうございます！サブマネシリーズと掛け持ちで頑張ります！ (2021年4月11日 20時) (
レス) id: e3a335fc77 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - こんばんは。新作うれしいです！がんばってください！更新楽しみにしています！ (2021年4月11日 20時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪藤 | 作成日時：2021年4月11日 20時
