犬が36匹 ページ36
八重樫side
翌日。この日は完全にオフって訳じゃないけど、空いた時間を使って白楽さんと待ち合わせをした。
『…？ここ、どこ？』
剣介｢ここは俺が前にいた事務所…いや、白楽さんがいる事務所の近く。ほら、あそこがあの事務所ね｣
『ほえ…』
剣介｢待ち合わせはあっちね｣
『うんっ…あ、でも…えっと』
剣介｢？｣
あたふたするAに｢どうした？｣と声をかけると、彼女は手元を見てからきょろきょろし始めた
剣介｢…もしかして、手を繋いでるの恥ずかしい？｣
『…！！そうじゃ、なくて…誰かに見られたら…ケンくん困るでしょ？』
剣介｢あぁ…なるほど。でも、お前が迷子になる方が困るし、このまま行こ？｣
『う……はい…』
顔が赤い。可愛いね、と頭を撫でると彼女は更に真っ赤になって逃げ出してしまった。そしてその直後、Aは誰かに突っ込んだ
剣介｢あ、こら…！｣
『…っ、ごめんなさ…』
剣介｢すみませ……って…｣
誠｢…剣介？｣
満｢あっれー？こんなとこで何してんの、もしかして彼女とデー…むぐっ｣
誠｢何してんだ、こんな所で｣
Aを見てからかおうとした満の口を塞いだ誠が、じっとAを見下ろす。それを見て怯えた人見知りなAはパッと俺の後ろに隠れてしまった
『ご、ごめんなさい…』
満｢怯えてるよ、誠｣
剣介｢ごめんな、人見知りで…｣
誠｢…悪かったな、怖くて｣
『きゅうぅ…すみません…』
満｢大丈夫だよ、怖くないよ？｣
『ひえっ』
俺の背中に隠れながらZIXの2人を見るAを満が追い回し、俺と誠の周りをくるくる回り始める。その間に誠に質問の答えを返した
剣介｢白楽さんに会いに来たんだよ｣
誠｢は？何のために｣
剣介｢この子が、白楽さんに渡すものがあって｣
誠｢…あの人の彼女か？｣
剣介｢いや。自慢の娘？的な｣
『ケンくん助けてぇぇ』
満｢あはは、何この子面白い！｣
『ぴえぇぇ』
剣介｢よしよし、満と仲良くなれて良かったなぁ｣
誠｢どう見てもいじめられてただろ｣
満｢で、この子誰？｣
誠｢…白楽さんの娘だそうだ｣
満｢……ん？｣
剣介｢んじゃ、時間ないからまたね！｣
『さ、さようなら！』
Aの手を引いて、もう片方の手で軽く手を振る。今頃2人の頭の中は｢？｣でいっぱいだろうな。
満｢あの人子供いたっけ｣
誠｢飼い犬自慢なら、聞いた事あるが｣
満｢飼い犬…｣
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雪藤（・×・）(プロフ) - 紗由さん» こんばんは、ありがとうございます！サブマネシリーズと掛け持ちで頑張ります！ (2021年4月11日 20時) (
レス) id: e3a335fc77 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - こんばんは。新作うれしいです！がんばってください！更新楽しみにしています！ (2021年4月11日 20時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪藤 | 作成日時：2021年4月11日 20時
