犬が23匹 ページ23
いつの間にか背後に立っていたリョウは、にこにこしながら俺たちを見下ろしていた。
涼太｢おはよう2人とも。楽しそうだね｣
『…』
剣介｢……なんでここに？｣
涼太｢起こしに来たんだけど？あと、A…いや、蜜柑の安否確認｣
《…わうっ》
剣介｢あっ、お前ずるいぞ！｣
危険を察知したAは犬の姿になってリョウの足元へ避難してた。ずるい
涼太｢おはよう蜜柑、今日も可愛いね｣
《わん！》
剣介｢A…ご主人様を見捨てるのか｣
《わう…》
涼太｢いいんだよA。かわいい我が子を襲うご主人様のことなんて放っておこう｣
朝ごはん食べようね、とリョウは蜜柑を抱き上げ、そのまま共有ルームへと連れ去ってしまうのであった。
そして朝食の途中、事件が起きた。
昂輝｢A、表情が明るくなったな｣
『そうかな？』
衛｢昨日より元気になったみたいでよかった。ケンくんにたくさん可愛がってもらったのかな？｣
剣介｢ぶっ｣
涼太｢ケン、汚い｣
衛はそんなつもりで言ったんじゃないだろうけど、違う意味にとらえて飲み物を吹き出してしまった。
『だ、大丈夫…？飲み物美味しくなかった？』
剣介｢違う…ごめん｣
心配そうな表情で俺の口元にハンカチを当てるAは、俺と同じ解釈はしなかったらしい。…俺だけか、そういう目でAを見てるの
衛｢…ケンくん、まさか…｣
剣介｢ち、違っ…そんなんじゃないし！何もしてない！未遂！！｣
涼太｢へぇ、未遂…｣
剣介｢わーわー！コウ助けてー！｣
昂輝｢…？｣
『ケンくん、大丈夫…？』
涼太｢純粋な2人に免じてここまでにしてあげる。…でも、これ以上Aを穢したら許さない｣
剣介｢あう…ごめん…｣
『リョウくん、ケンくんを責めないで…？』
涼太｢…Aもだよ。人として生きるならもっと危機感を持たないとダメ、女の子なんだから｣
『え…う、うんっ』
涼太｢……ほんとにわかったかな…｣
昂輝｢いざという時は、ケンが守ってくれるだろ？｣
剣介｢…！もちろん！Aの事は、ご主人様である俺が守るからね｣
『ケンくん…。私も、ケンくんと、コウくんやリョウくん、まもちゃんのこと守るね？』
衛｢俺たちのことも？｣
『うん、大事なひとだから！』
涼太｢A…｣
昂輝｢なら俺も、お前を守るよ｣
『ありがとう！』
そう言って笑うAは、いつもよりも明るかった。
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雪藤（・×・）(プロフ) - 紗由さん» こんばんは、ありがとうございます！サブマネシリーズと掛け持ちで頑張ります！ (2021年4月11日 20時) (
レス) id: e3a335fc77 (このIDを非表示/違反報告)
紗由(プロフ) - こんばんは。新作うれしいです！がんばってください！更新楽しみにしています！ (2021年4月11日 20時) (レス) id: 0ea605d8d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪藤 | 作成日時：2021年4月11日 20時
