スタンプラリー編3話 ページ10
まだ渡していないタレント達を探すこと1時間。なんだか懐かしい背中が見えて声をかけた。
『孝明さん！孝明さんっ』
VAZZYの眞宮孝明さん…とあと2人いるな。あれは直助くんと優馬くんか
孝明｢あれ、A。久しぶり〜、変わらないなぁ｣
『いや変わったでしょ、絶対変わりました』
25なんですけど、と言うと孝明さんは驚いた顔をして隣にいた直助くんや優馬くんと私を見比べた。
孝明｢…同い歳かと｣
『嘘ですよね』
孝明｢ははは｣
優馬｢えっと…雪宮Aさん、ですよね？ツキプロのタレントの…｣
『元、ね？今はGrowthのサブマネです。名刺の変わりにスタンプラリーセットをあげましょう』
優馬くんと直助くんにスタンプラリーのセットを渡し、残りのVAZZY、ROCKDOWNのメンバー分のを孝明さんに押し付ける。直助くんがめっちゃ目を輝かせてる…
直助｢すっげー！消しゴムはんこ！かっこいい！｣
優馬｢こ、これ…Aさんの手作りですか？｣
『うん』
直助｢え、天才！！！｣
『お、おぉ…元気だねこの子』
ものすごく感動してくれた直助くんの頭を撫でてあげると、明るい笑顔が返ってきた。
孝明｢ちなみにこのスタンプ、インクは？｣
『各自調達で。…まぁでも、可愛い直助くんと優馬くんにはお姉さんがインクをプレゼントしましょう』
ポケットからそれぞれのイメージカラーのインクをあげると、それぞれ嬉しそうに受け取ってくれた。
直助｢やったー！｣
優馬｢ありがとうございます｣
直助｢早速押してみよーぜ！あ、優馬のシート1個目押してやるよ！だから優馬の押して！｣
優馬｢うん、いいよ｣
目の前に微笑ましい光景が広がっている…。スタンプ押すだけで世界は平和になれるのか
孝明｢俺にはくれないの？｣
『大人にはダメです』
孝明｢そんなこと言ってると、Aのシートに押してあげないぞー｣
『…わかりましたよ、はい。後で請求書を送り付けます』
孝明｢やった｣
スタンプ遊びをする人が増えた。試しと言いながら2人にスタンプ押してあげてる、パパみたいだなぁ…。ぼんやり眺めていると、直助くんがきらきらした目で私を見た。
直助｢俺、Aさんのスタンプ欲しい！｣
優馬｢よければ、俺も…｣
『…わかった、お姉さん完敗』
孝明｢A、俺にも…｣
『中身同世代ですか』
孝明｢Aは見た目同世代だよね｣
直助｢あはは｣
スタンプ遊びは身も心も若返る…らしい。(違う)
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作者名：雪藤 | 作成日時：2019年11月1日 19時
