温かいもの探し編3話 ページ49
どんな風にくっついたらいいかと悩んだ結果、なぜか全員で衛に抱きつくことになった。
衛｢なんで｣
剣介｢なんとなく｣
昂輝｢……衛の匂い｣
衛｢臭くない？大丈夫かなぁ｣
涼太｢……｣
衛｢なんで黙るの｣
『ん、衛の匂い好きよ』
衛｢ありがとう…！｣
剣介｢誰もいい匂いなんて言ってないぞ｣
衛｢ぐっ…で、でもAちゃんが好きって言ってくれたから…！俺はめげないよ！！｣
望月｢臭くないですよ、大丈夫｣
しばらく世間話をしながら衛にくっついていると、リョウが静かに口を開いた。
涼太｢これ衛はあったかいかもしれないけど…俺たち別にそうでもなくない？｣
剣介｢確かに。…解散！｣
衛｢いきなり寒くなった｣
望月｢では、どうしますか？…誰かが布団に入って、布団を温めますか？｣
涼太｢そこはマネズのお2人が｣
望月｢いえいえ、遠慮しておきますね｣
『…寒そう』
昂輝｢女性の身体を冷やすわけにはいかない。…ここは俺が｣
涼太｢だめ。コウが冷えちゃう。ケンと衛にしよう｣
剣介｢えー、寒がりにそんな仕打ちするのかよ！｣
衛｢え…じゃあ、俺…？｣
『…。湯たんぽ、探しに行こう？』
こんな冷たい布団に入ってもすぐには温まらない。そう思い、ダメもとで女将さんに頼もうと提案した。
昂輝｢そうですね…ダメだったら、自販機のコーンポタージュとおしるこを買い占めましょう｣
剣介｢それを湯たんぽ代わりにすんの？｣
衛｢後が大変そうだね｣
望月｢コンポタおしるこパーティですね｣
『オニオンスープも追加で』
涼太｢じゃあ、誰が女将さんに頼むか決めよう｣
『その人が買い占めもやるの？』
昂輝｢それなら、2人以上必要だな｣
衛｢よーし、じゃんけんしよう！｣
剣介｢勝ち残った2人でいいよな！…じゃんけん…｣
一同｢ぽん！｣
『私は勝ち残ると思ってた』
望月｢まさか、みんながちょきを出すとは…｣
『先輩、1人でぐー出しましたからね』
皆人くんがひとり勝ちした後、5人で勝負して私が勝った。というわけで、マネズが行きます
『あ、すみません！湯たんぽとかあります？』
女将｢あぁ…湯たんぽはありません…｣
『あら…わかりました』
望月｢すみません、失礼します｣
『…瞬殺』
望月｢さて、買い占めましょうか｣
『この日のために、硬貨たくさんあるわ』
望月｢うわぁ｣
お財布の中は、全部硬貨なのです。
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作者名：雪藤 | 作成日時：2019年11月1日 19時
