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温かいもの探し編1話 ページ47

雪宮side

『寒い、温かいものが欲しい』

涼太「我慢してようるさいな…」

朝、涼太と一緒にとある放送局に向かっているのはいいが…寒くて死にそうだ。

『……お姉ちゃんが凍死していいの?』

涼太「建物の中に入ったんだから黙ってよお姉ちゃん」

『むむ…』

涼太「ほら、眉間にシワ寄せない」

どっちが歳上かわからないやり取りをして、建物の中の目的地を目指す。しばらく歩いていると、もふもふした2人組を見かけた。

『…あ』

涼太「げっ」

満「?あー!Aちゃんだぁ!」

誠「A…?あぁ、ツキプロの雪宮Aか」

もふもふの正体はZIXの満くんと誠くん。あれだ、サニーな笑顔で(略)

涼太「A、もふもふしてるからって近付かない。誘拐されちゃうでしょ」

満「やだなぁ涼太くん、いくらAちゃんが可愛いからって、さらったりしないよぉ」

涼太「それはどうかなぁ?キツネさんは信用出来ないなぁ」

誠「また始まった…」

『誠くん、誠くんはちゃんと話すの初めてだよね。こんにちは…いや、おはよう。ツキプロの、雪宮Aです』

誠「あぁ…どうも。ZIXの須貝誠です」

両手を出して握手を求めると、誠くんは狼の着ぐるみのまま、もふもふの手を差し出した

『もふもふ…温かい…』

誠「…!かわ、っ…こほん」

涼太「…!」

満「…!」

誠くんが咳払いをした後、少し沈黙が訪れて、その後勢いよく抱きしめられた。

涼太「A!狼に食べられちゃうから!!」

誠「食わねぇよ」

『え、なんだいきなり』

満「あ!誠ー!なんで手離しちゃうの!?そのまま捕まえておかなきゃ…」

涼太「なぁに満くん…Aに何しようとしたの?」

満「僕じゃないよぉ、誠が…」

誠「巻き込むな」

『な、仲良くな?私は、ZIXとも仲良く…』

涼太「ダメに決まってんでしょ。Aが攫われてからじゃ遅いんだよ」

『……満くん、リョウに何したの』

満「何もしてないよ!リョウくんがいつも突っかかってくるんだもん!」

涼太「はぁ?どの口が言って…」

『あーあー!わかった!わかったから!誠くん、満くんのことお願いね!引き止めてごめん!あ、でも挨拶できてよかった!…じゃ!』

誠「あ、はい。…満、行くぞ」

涼太「べー」

満「いーだっ!」

『「子供か」』

誠くんは満くんを、私はリョウを引きずって、別々の方向に歩き始めた。

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作者名:雪藤 | 作成日時:2019年11月1日 19時

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