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「僕も甘えたい」編2話 ページ35

『もういいよ、好きにしろよ』

ヤケになった私は目を閉じて、好きにしろ、と抵抗をやめた。

『誕生日だろ?おめでとう』

隼「おやおや…気持ちがこもってないよ?」

『……お誕生日おめでとう、隼』

隼「うん、ありがとう」

にこっと笑った隼は嬉しそうで、このまま満足して解放してくれればいいのに…と思う。無理だけど

隼「さぁて…じゃあ、どこからいただこうかな?」

『…??』

いただく?私を見下ろしながら妖しい笑みを浮かべる隼は、下唇をぺろりと舐めてにこっと笑った。

『…』

やばい…殺される。普段の昂輝達の愛情表現がどれだけ可愛いものかを思い知らされる。…いや、元々昂輝は可愛い。

『…ここで死ぬのか、私』

隼「…?」

『…っ、仕方ない。覚悟の上だ』

隼「よく分からないけど…かっこいいね?さすが始のお姉様だ」

ぎゅっ、と正面から抱きしめられ、身長的に私がつま先立ちになる。始と同じサイズだっけ…でかい

隼「…いただきます」

『…へ?…っ!?』

かぷっ、と首筋を甘噛みされてバランスを崩しそうになる。でも隼に腰を抱きしめられているから逃げられず、隼にしがみついた。

『…っ……あ…』

隼「ここ、弱いもんね」

『ん…やめ、何して…』

耳を甘噛みして、舐めて…声を押し殺して我慢する私の反応を見て楽しむ隼は、私の弱そうなところを探しては攻めてきた。

『…しゅ、ん…もう、無理です…』

最終的に押し倒され、力が出なくなってされるがままになる。もうダメだと降参すると、隼が楽しそうに目を細めた。

隼「じゃあ、甘えていいかい?」

『…え?』

なにその質問…今までのなんだったの…

隼「ほら、Aって降参させてからじゃないとお願い聞いてくれないだろう?」

『…そうだっけ』

隼「うん。僕には逆らえないこと教えこまないと…逃げられちゃうからね」

『……。』

やばい、帰りたい…。これからどうなってしまうんだ私…!

隼「大丈夫。満足したら帰してあげる」

『…不安だ』

隼「さぁ、甘えさせておくれ?A」

隼の甘えるとは一体なんなのか。恐ろしいと思いつつも受け入れてあげた結果、私は3日間もこの異空間に閉じ込められることになったのであった。

「甘えられたい」編1話→←「僕も甘えたい」編1話



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作者名:雪藤 | 作成日時:2019年11月1日 19時

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