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どうしたらいいか分からなくなって混乱して、恥ずかしさが込み上げてきて目を閉じた。
『……っ…ごめん…』
仕舞いには涙まで出てきた。
私は一体どれだけ彼に醜態を晒すのか…。
「……A、」
コウが静かに私の名前を呼んだ。次に言われる言葉が怖くて固く目を閉じると、唇を塞がれる感覚があって驚いて目を開いた。
『……んん…ふぁ……コウ…?』
「……っ…悪い、からかいすぎたな…」
コウは私の両頬に手を添えて親指で涙を拭いながら、申し訳なさそうにまぶたにキスした。
『……ま、待っ……コウ…!』
「…俺は、嬉しかったぞ?」
『……え…?』
まぶたを開いてコウを見上げると、彼はほんのり頬を染めながら優しく笑いかけてくれた。
「ドラマを見た時のあの余裕さを見て、慣れているのかな、と不安だった。…だから、今まで手を出さずにいたし、その手の話もしなかった。」
『……。』
「だから、今…Aのその可愛らしい反応が見れて…すごく嬉しい。…あと、安心した。」
その可愛らしい反応は俺以外に見せるなよ?なんて言いながらこてんと首を傾げるコウが可愛らしくてついつい笑みが零れた。
『な…んだ、よかった……私も安心した…』
ホッとしてコウにもたれ掛かる。全身の力が一気に抜けてもう動けない…。
「…ふふ、お互いに一安心だな?」
『……ん、そうだね…』
安心感からか眠くなってきて完全にコウに身体を預ける。すると、ふわっと身体が浮いた気がした。
『んん……こ、う…?』
「俺の部屋に行こう?紅茶はまたいれてやるから」
『……ん、わかっ、た…』
そこで私は眠気に負けて意識を手放した。
「……おやすみ、A。愛してる。」
───そう言って、眠った彼女にキスを落とした。
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雪藤(プロフ) - あいりさん» コメントと応援ありがとうございます!まだまだ初心者ですが、これからも頑張ります!(*´∀`*) (2019年2月14日 17時) (レス) id: e3a335fc77 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - コメント失礼します! とってもいい作品でした!これからも応援してます! (2019年2月14日 16時) (レス) id: 6a2f1ef967 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪藤 | 作成日時:2019年2月12日 23時