2歩 ページ2
zm「……ほんま、何処やねんな、ここ。」
しゃくっ、と手に持ったリンゴを口に入れればボヤくように独り言を呟いた。こんなところでいつまでも止まっていても仕方ないな、と蜜のように甘いリンゴを食べながら早足に森の中を歩く。そして降るような、下に下がるような道が見えてきた、彼処を降りればどこかに着くだろう、と早足にその小道に出た。
zm「やっぱここ、坂やな、大分ゆるいけど、下に下がってるんならここ行くしかないか」
コツ、コツ、自分の革製のブーツを鳴らしながらも何が来るかわからない周りに警戒してフードを深く被る。
こんなところで気を緩ませていたら何が起きるかわかったもんやない、といつの間にか眼光が鋭くなっていたのか周りの大きめの動物達は俺の事を避けて通っていたようだった。
zm「……ん、？、」
後ろからたんっ、たんっ、と一定のリズムで自分についてくる音が1つ。
なんだ？と思いつつ後ろに振り返ると真っ黒の目がマリンブルーの兎だった。先程から動物はいたがここまで綺麗な動物はいなかった、俺は自然とその兎に近付いて触れていた。
突如手に青、と言うよりは発光した水色の様な光が右手にまとわりついた
何だこのSFみたいな...と思いながらも消せないものか、と右手に意識を集中させる。
すると揺らぎながら優しく消えていく。集中の仕方では調整ができることが俺は容易に理解ができた
zm「お前、何もんやねん。」
くる、くる。と楽しそうに飛び跳ねながら回っているうさぎを見て、ここが本当にSFの世界なら、どうやって出るんや、と頭を抱えた。だがこんな条件が揃った下での出来事だ。何かをやれば出れるのだろうか？
zm「お前、俺がこの世界に来た理由、分かるんか？」
さっきから知能があるとしか思えない行動をしている兎に聞いてみると木の枝を持ってきて何やら小さな絵を描き始めた
それだけで凄いが、絵が光り始めて何かの声が聞こえ始めた
《分かるよっ、ｿﾞム。ここに来た理由。それはペンダントを探し出すこと、それが達成出来なければ一生元の世界に戻ることは出来ないのさ》
zm「んな。？！この声お前かいや、、？……は？……ぇ、っつーことは、そのペンダント、俺が探し出さなあかんちゅーことか、？...お前はついてきてくれるん、？」
《着いていくよ！ｿﾞムをサポートするのが僕の役目だからね！下山する道、教えてあげるからついてきて！》
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Loki | 作成日時：2020年2月18日 23時
