姫様、愛されます。

姫様、戦います。 ページ5

━データ消えた...(3回目)━


[A side]



『とにかく、ここを何とかしませんと

先に進めない様ですの!!...って

私ブキを持っていませんわ!!』


すると、ゴーグル様も焦り出した。


ｺﾞｰ「オレも、何もブキ持って無い!!」


8「ハダカだしね!!」


そこで漸くゴーグル様のハダカ問題に

触れられた私は少し安心した後、

アタリメ様に「何か持ってないのか」と聞いた。


ｱﾀ「そうじゃった！ この服を着るんじゃ！」


8「これも使って！」


アタリメ様から投げられる黒の布とバッチと

ハチ様から投げられるインクタンク2つと

スプラシューター、ダイナモローラーを

私たちは受け取る。


...あら？ よくよく考えたら

ダイナモローラーを投げるほどの力のある

ハチ様って...


...これ以上は考えない事にした。


8「さっきそこで拾ったのを直したんだ！

インクタンクも！」


あぁ、だから先程ブキのネジを弄っていたのか。

と、心の中の疑問がスっと解決した。


そんな事を考えながら「ス」の記号の様な

形のバッチをフクに付ける。


すると、水に漬けた白い布に

墨汁を垂らした様に、

服がどんどんモノトーンに染まってゆく。


『まぁ、綺麗な色...！』


すると、後ろから「着れた！」と、

明るい声が響く。


ｺﾞｰ「おまたせー!!」


飛び出し、ラピスラズリに似た色のインクで

青緑のタコを殲滅してゆく彼のギアは

白いワイシャツに青のネクタイ、

黒色の背広が特徴的なスーツだった。


『ふぅ...倒せましたわ。』


私はダイナモローラーと言う重量があり、

ローラーの中でもかなり振りずらいブキを

扱っていた為、横振り1回の3体しか倒せず

他を任せ切りにして少し罪悪感があった。


『申し訳ありません...

３体ほどしか倒せなくて...』


8「1番倒してたの、Aちゃんだし...

気にしなくていいよ。」


一瞬だけ...プリンツ様の顔が重なった。


エンペラーお兄様とはまた違う

直接的な優しさを感じるプリンツお兄様...。

元気にしているかしら？


帰ったら、頭撫でて貰いましょ。


『ありがとうございます...！

それと、少し気になったのですが

このバッチって...』


すると、アタリメ様が目をキラつかせながら

嬉々として説明した...お元気ですのね。


ｱﾀ「よくぞ聞いた！

このバッチでアタマギアの色が変わるんじゃ。」


『でも私のギアは全て

モノトーンになっておりますね...？』


ｱﾀ「ムム...！ 言われて見ればそうじゃな...

不具合じゃろうか...？」

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