姫様、失踪します。 ページ2
[NO side]
真っ黒なリムジンは薄暗い森の中、
平けた所で車体をブレーキで停める。
『...? どうしてここで停めたの?
まだお兄様方は見えませんよ?』
親譲りの黄金とルビーの瞳が
車を運転する男性を真っ直ぐ見つめるが
男性はそれに対して慌てる様子も無く、
淡々とした口調で告げる。
?「すみません、お嬢様。 ガス欠の様です。
ガソリンを手配しておりますので
その間で車で待つのも
如何なものかと思いますので
その間外でお待ち頂けないでしょうか...?」
『そう...ガス欠なのね...
それなら仕方ないわ。
外で自然を堪能させて貰いましょ。』
お嬢様 と言われたパッツンで
眩い黄金に近い色のゲソの少女は
ドアが開いたのを確認した後、外に出た。
目の中一杯に飛び込んでくる緑と蒼。
少女は両手を広げ誰かに
促されたかの様に深呼吸をする。
すると、トンッ...と背中を軽く誰かに押される。
彼女が振り向いた時にはもう遅く、
足に浮遊感が訪れ、彼女を落としたのであろう
目の前の男性はニヤリと不敵に笑って...
「...成功しました。総帥。」
、
、
[A side]
『んぅ...ここは?』
?「あ...起きた...」
目の前の見慣れない赤ゲソの少年は、
起きた私に手を差し出す。
なんだか少しだけ申し訳ない。
『すみません...
お見苦しい所を見せてしまった挙句
手まで差し出して貰うとは...
お初にお目に掛かります。私Aと申します。
貴方様のお名前をお聞きしても
よろしいでしょうか...?』
ひらりとボリュームのあるスカートを
軽く持ち上げ、頭を下げて挨拶をする。
?「ボクは...」
その時、勢いよく背中に何かが当たる。
『ミ゙?! 男の子が...
って言うかなんで裸なの?!』
?「...またイカ?」
すると青ゲソのボーイがゆっくり起き上がる。
?「...タコ?」
数秒見つめあった後、
ヒュッと横からインクが飛んでくる。
『誰?! 行間を読みなさいよ!!』
?「タコ━━━━━━!?攻撃してきたー!!」
すると赤ゲソがガチャッと
ホットブラスターを構え、
青緑のタコを殲滅する。
?「『カッコイイー!!』」
?「2人とも、大丈夫?」
『私は大丈夫です...!』
私は少ししゃがみ、
スカートに付いた砂埃を手でパラパラと払う。
?「キミはタコなの?」
?「うん、そうみたいだね。」
『...え? タコだったの...?』
?「あれっ、こっちもタコ! 仲間じゃないの?」
?「...」
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林檎檸檬 - まっって下さい姫様ダイナモ使いなのですか!?…その可憐な見た目で重量級の武器を扱う姫様…とてつもなく萌えますね!姫様の臣下として影ながら応援しております! (3月11日 18時) (レス) @page5 id: 3b03376d96 (このIDを非表示/違反報告)
王馬 - エンペラーとプリンツ好きなので嬉しいです!頑張って下さい!応援してます! (3月10日 9時) (レス) @page5 id: e434c6676b (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 - 姫様めっちゃ可愛いです!ハチとゴーグルも可愛い、、、。 (3月9日 15時) (レス) id: 0e050d2245 (このIDを非表示/違反報告)
暇人 - 楽しみにしてますー (3月5日 22時) (レス) @page5 id: 4cc781ec23 (このIDを非表示/違反報告)
あお - あー、好きです。応援してます。 (3月5日 17時) (レス) @page3 id: 4f6d70bcc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒスイ | 作者ホームページ:*そんなページは無いようだ
作成日時:2024年3月2日 9時