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やっぱり彼らはすごい。
ステージに立つとより一層輝きを増す。
でも、その中でやっぱり目を離せないのは
貴「佐久間くん…。」
"俺だけを見てて。"
彼がどんな心情でその言葉を言ったのかは分からない。
でもね、佐久間くん。
貴「そんなの…
言われなくたって佐久間くんしか見えてないよ…。」
私にとって佐久間くんは自分の全てで。
みんなには少し悪いけど、やっぱり私は＿＿
「Aさん。」
貴「へ…あ！岩本くんのお母様！！
来てくださったんですね。」
そう。あの時、ぶつかった時。
思わずこのイベントのチラシを渡し、
このイベントに私たちスクールアイドル部が出演すること、
岩本くんが振りを担当していること、
私たちのリーダーであるということを伝えていたのである。
「呼んでくれてありがとうね。
主人もちょうど休みでね、家族で来たの。」
貴「そうだったんですか…
ありがとうございます。素敵なご家族ですね。」
「照、楽しそうだなぁ…。」
岩本くんのお母様の隣にいる男性、
岩本くんのお父様と思わしき方が口を開いた。
「照の笑ってるところなんて…久しぶりに見たなぁ。」
その言葉に思わず涙が出そうになる。
「そうね…。
今までとても辛い思いをさせてしまっていたから、
こんなに楽しそうにしてくれてるのが嬉しいわね。」
「ダンス、好きでいてくれたんだなぁ…。」
「お兄ちゃん、かっこいいじゃん。」
「ね。すげぇ楽しそう。」
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作者名：雪色ぺんぎん | 作成日時：2021年8月22日 0時
