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深澤辰哉side＿＿＿＿
深「あ、そうそう。明後日にさ俺たちライブやるんだよね。」
「あ、例のスクールアイドル部ってやつ？
ふっかも入ったんだ。」
深「まぁな〜。」
「えー、ふっかがアイドルー？笑」
深「おい、失礼だぞ。笑」
「アイドルとかくだらなくない？
しかもふっかバスケ部と兼任だろ？
絶対バスケ部1本の方がいいって。」
「そうだよ。スノ学といえばバスケだし。
ってかあの佐久間って人、オタクなんでしょー？笑
私らとか、ふっかとは住む世界違うよ。」
深「そっか。じゃ、いいわ。
頑張ってる奴バカにする友達なんていらねぇわ。」
「はー？私はふっかのためを思って。」
「ふっかノリ悪いぞ。」
「お前、兼部してて忙しいからか知らないけどバスケ部に居場所無くなってきてるくせに。」
「先輩たち言ってたぞ、深澤はバスケ部舐めてるからレギュラー入りさせねぇって。」
「聞いてんの？ふっか。」
深「あぁ、わりぃ。」
全部分かってる。
どっちつかずで中途半端なことも。
でも自分にとってやりたいことなんて見つからなくて、とりあえず頑張る佐久間を応援したくてスクールアイドル部に入っただけってことも。
深「まぁ、とりあえず明後日ライブあんだわ。
気が向いたら来てくれよ。」
「俺部活あるから。」
「俺も」
「私もー。」
「私はバイトあるから。」
深「そっか。」
佐久間とは小学校から同じだった。
引っ込み思案な佐久間とは対照的に、俺は友達も多かった。
昔から器用な方で、勉強はやらないけどいざやったらまぁ出来る方だし、ダンスも出来た。
友達に誘われたバスケだってレギュラー入りするくらいには出来たけど、情熱を、自分の全部を捧げられるなにかに出会うことは出来なかった。
明後日のライブだって正直乗り気にはなれなくて。
とりあえずやるかー…みたいな感じ。
佐久間が楽しそうならそれでいっか、って思う。
「ふっか、中途半端が1番かっこ悪いぞ。
バスケ部かアイドル部どっちかにしなきゃ。」
深「だよな…。」
「俺はどっちを選んでも応援してるから。」
深「ん、ありがと。超嬉しいわ。」
明後日のライブで決めよう。
俺が求めているものはバスケなのかアイドルなのか。
深「さ、部活行きますか。」
「おう。」
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作者名：雪色ぺんぎん | 作成日時：2021年8月22日 0時
