絶 対 勝 て な い ページ11
モブside
「はぁ、今日も可愛い」
思わず声が漏れてしまう。
視線の先に居るのはAちゃん。
あの子はプリパラでアイドルをやっていて、たまたまテレビに映ったあの日から、俺はあの子の虜だ。
某有名コーヒー店。あの子は冬なのに冷たい新作のフラペチーノを頼んで飲んでいる。
あの子は可愛い。とても。俺が守ってあげないといけないんだ。だから、いつも影から見守っている。
座らずに店の外で待っているから待ち合わせかな。
それにしても、浮かない表情を浮かべている。
なにかあったのだろうか。
ああ、もどかしい。俺があの子の彼氏だったら、心配事なんてすぐに解決してあげて、彼女にそんな顔させないのに。
「ごめん。待たせたね」
『もう、遅いよ？…あの人、』
「…ああ。」
あの子の前に早歩きで現れる男。
待ち合わせに遅れておいてその笑顔はなんなんだ。
俺だったら待たせたりしないんだけど。
あんな男より、俺の方が…
パチッ
男と目が合った。
鋭く俺を睨みつける男。
はあ？意味がわからない。睨みたいのは俺だ。
俺の方がAちゃんが好きなのに。なんでAちゃんの隣にいるのが俺じゃなくてアイツなんだ？
ああ、おかしい。顔か？確かに美形だが、Aちゃんはそんなに面食いじゃないだろう。脅されている？
…それなら納得がいくな。Aちゃんだって、俺のことが好きなはず。話したことは無いけど、何度か目が合ったことがあるんだから、そうに違いない。
ああ、あの男が忌々しくて堪らない。可哀想なAちゃん。俺がすぐに助けてあげるよ。だからもう少し待っていて。
もう一度男と目が合った。
今度は挑発するような笑顔。
もう許せない。なんなんだアイツは。
1歩、2人の方へ足を進めた時だった。
男が口パクで何かを伝えてくる。
「A は ぼ く の だ か ら」
「さ っ さ と 諦 め ろ 。 ス ト ー カ ー」
は？
そんな戯言を言うな。Aちゃんがお前のものなわけないだろ。
2人の方へさらに足を進める。
男がやれやれと笑って、Aちゃんの顎を掴んでキスをする。
「…は、？」
『…ｯ、ふ…、ひびき』
「ふふ。かわい」
…なんで、
そんな。だって、、Aちゃんは
また口パクで話す男。
「馬 鹿 な お 前 で も も う 分 か っ た だ ろ」
「これ以上Aに付きまとうなら通報するからな。わかったら二度と姿を見せるな。」
そう言い残して手を繋いで反対方向へ進む2人。
ああ、もう分かったよ。クソが。
絶対勝てない。
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空(プロフ) - バカよりのアホさん» わー！コメントありがとうございます！励みになります！！！天才じゃないです！() (6月8日 20時) (
レス) id: e629acfdab (このIDを非表示/違反報告)
バカよりのアホ(プロフ) - もうホンッッット最高ですｯｯｯ！！！！！主様は天才ですか？！ (5月27日 1時) (レス) @page14 id: 608735cb2e (このIDを非表示/違反報告)
りん - すいません💦勘違いでした。後の方で彼女て書いていましたね💦すいません (2023年4月24日 13時) (レス) id: 9b7229360f (このIDを非表示/違反報告)
りん - ひびきさんは女の子では？？ (2023年4月24日 13時) (レス) @page1 id: 9b7229360f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あませ | 作成日時：2023年3月25日 23時
