・ ページ15
雄也「恋人、友達、実家、ホテル…どこか遠くってのも考えられるけど、やっぱり恋人かもな、事情知ってる可能性も高いし」
大貴「あ!いいもん見っけた!」
大貴が、散乱している部屋の中から電話機を見つけた。
裕翔「…大ちゃんナイス!これ、履歴を見たら番号が出るんじゃない?」
雄也「そっか、番号調べたら草平の居場所がわかるかもしれない…!」
大貴「え、俺お手柄!?」
大貴は目を輝かせる。
これで草平との距離がぐっと縮まった。侑李を助ける手掛かりにも近づいたというわけだ。
雄也は父親のいる侑李の家に電話を掛けた。
「む!?雄也か、紛らわしい!」
雄也「ケータイに出ないからだろ!いいから親父、大至急調べてほしいことがあるんだけど、」
「ふむ、ふむ…何ぃ、電話番号から住所と名前を調べろだとぉ?ばかものぉ!それどころではないわ!」
時宗は犯人から何の連絡もないため焦っているようだった。
雄也「関係あるんだよ侑李の誘拐に!どーせ暇なんだから調べてくれって」
「なんだと!?…そういうことなら少し待っていろ!」
了承を得たので雄也は電話を切った。電話の向こうで、
「くぅっ、なんだあの態度は!警視総監に指図するとは生意気な!!」
時宗が腹を立てていたとは知らずに。
雄也はスマホ片手にため息をつく。
雄也「待ってろってさ」
大貴「これ、履歴の番号に片っ端から掛けて、草平くんいませんかって聞くのが一番早いんだろうけどなぁー」
裕翔「相手は逃げてるわけだし、教えるわけないよね」
3人は得た情報と電話番号を調べてもらっていることを蘭丸潜入組に詳しく報告すると、その場で時宗からの折り返しの電話を待った。
侑李の家で電話を待ち続ける待機組は、何も起きない状態のまま何時間も過ごしている。
そんな中、蘭丸潜入組や草平宅捜索組からの報告だけを聞いている状態なのは、地味にきついものだ。
圭人「侑ちゃん…大丈夫かな…?」
光「今は待つしかないだろ」
圭人「うん…」
光「…にしたって、その草平って子の家、クッションからベッドまで引き裂かれてたって…いくらなんでもすごいよな」
圭人「そんなことに、侑ちゃんが巻き込まれてるってことでしょ?ひどいよ、何もしてないのに…」
圭人はそう言って、祈るように十字を切った。
光も、侑李の無事を祈るように目を瞑る。
時刻は、もう午前3時を回ろうとしていた。
74人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真波(プロフ) - キクヨウさん» ありがとうございます!!もう少しで公開できそうです!頑張ります! (2021年3月21日 22時) (レス) id: e9f8dcc71e (このIDを非表示/違反報告)
キクヨウ(プロフ) - お待ちしております^^ 身体に気を付けて頑張ってください。 (2021年2月27日 22時) (レス) id: 47351a6e4d (このIDを非表示/違反報告)
真波(プロフ) - ゆさん» すごく嬉しいです!ありがとうございます!!次のお話もなかなか刺激的な内容になる予定なので、ぜひ楽しんでいただきたいです〜! (2021年2月4日 20時) (レス) id: e9f8dcc71e (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 真波さんはじめまして!!ドラマも漫画も見てない状態なのですが新鮮味があってとても面白くもう一度見直しているくらい拝見させてもらってます(^^)次のお話も楽しみです^ ^ (2021年1月30日 23時) (レス) id: 09f22cd81d (このIDを非表示/違反報告)
真波(プロフ) - キクヨウさん» ありがとうございます!楽しんでいただけて光栄ですー!私も有閑倶楽部大好きです!続きも近々更新しますね! (2020年12月7日 17時) (レス) id: e9f8dcc71e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:真波 | 作成日時:2020年11月15日 13時