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「A、私キモノが着てみたいです」
貴方「良いわよミュスカ、行きましょ」
Aはミュスカの手を引いて、行ってしまった。
英語が苦手なメンバーもどうにかこうにか言語の壁を乗り越えて楽しんでいたのを見た涼介は、真剣な顔で頼み込んだ。
涼介「ねぇ…俺に、英語教えて!!」
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着物を着つけ終わったミュスカが再び大部屋に姿を現わすと、そこは花が咲いたように鮮やかになった。
涼介「あ、あの…とてもお似合いです、プリンセスミュスカ」
「ありがとう涼介、でもとても苦しいの」
そう言ってミュスカは困ったように笑った。
「みなさんも、ありがとう。初めてです、私、こんな風にお友達みたいによばれたの」
そう言ったミュスカはとても嬉しそうだった。
「ずっと、同じ年くらいのお友達がほしくて…涼介、あなたともお話ししてみたかったのよ」
涼介「えっ…俺と…?」
「だって、とても他人とは思えないもの」と笑うミュスカに涼介は見惚れ…他のメンバーはニヤニヤとそれを見守った。
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大貴「久しぶりの大地だ!」
翌日、ホノルルに到着し、今日はここに停泊する予定の船。
海で遊ぶために必要な物を調達しに、有閑倶楽部の一行はホノルルの街へ繰り出した。
慧「船に着いたらまず何する?」
雄也「水上スキーやろうよ!あとサーフィンと…」
一通りの買い物が終わり、海での遊びの予定を考えながら浜辺へ引き返そうとしていた時だった。
貴方「っ!?涼介危ない!!」
Aの声に振り返ると、涼介の方へものすごいスピードの車が向かって来ていた。
間一髪のところで避けたが、
圭人「大丈夫!?怪我は…」
涼介「なんともない…けど、今のって…」
貴方「絶対狙ってたわ、あの車!だってあんなスピードおかしいもの…!」
侑李「一直線に、走って来てたよね…」
大貴「お前何したんだよ…」
涼介「何もしてないって!」
理由も無いのに車に狙われたという事実に青い顔をする有閑俱楽部メンバー。
しかし、一緒に買い物に来ていたミュスカとネグローニの方が、よりいっそう青ざめた顔をしていた。
それを見て、宏太は何となく真相が予測できた。
宏太「理由はあの美人が知っていそうだけど?…ね、プリンセスミュスカ」
ミュスカはその言葉にピクリと反応すると、両手で顔を覆った。
「っ…ごめんなさい…きっと、私のせいだわ…」
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作者名:真波 | 作成日時:2017年10月28日 19時